グリフィン、9/11の真実を求め、強力な新手法を用いる
デビッド・レイ・グリフィンの新刊書評
トッド・フレッチャー
Global Research、2008年3月15日
デビッド・レイ・グリフィンによる本、「9/11 CONTRADICTIONS8(9/11の矛盾)」は、2001年9月11日の出来事に対する公式説明を検討する彼の五冊目の著書だ。この素晴らしい非常に読みやすい書籍は、9/11の真実に対して、新たな、しかし素朴な手法を用いている。本書は丸ごと、ブッシュ政権、政府省庁や9/11委員会のような公的組織の一員たちが行った矛盾する発言に焦点をあてている。グリフィンが検討している全ての主張は、他の公的主張と矛盾する公的主張だ。一体どうしてそのようなことがあり得るのだろう? 政府は一体なぜ「公式説明」を変え続けるのだろう? 国民は、当然、全ての発言を議論の余地がない真実と受け止めることを期待されるわけだが、それがお互いもろに矛盾しているのだ。
更に、もしも政府の発表が矛盾するのであれば、議員たちや大手マスコミは、一体なぜどちらが真実で、どちらが偽りかを判定するための調査を開始せず、何故9/11の出来事に関する明らかなうそが、政府によって流布されているのか尋ねないのだろうか? 私が「明らかなうそ」と、ここで言うのは、グリフィンが序文で説明している通り、「もしも[運輸長官ノーマン]ミネタが「P」と発言すれば、それは事実だ。もしも9/11委員会が、「Pではない」と言えば、それは事実だ。そして、「P」と「Pではない」の両方が真実であることはありえないのも事実(viiiページ)だからだ。「議会とマスコミに対する公開質問状」という副題は、本書が矛盾する主張を並列することで、彼らによる調査の刺激になりはしないかというグリフィンの希望を示すものだ。しかし本書は、実は一般人向けに書かれており、9/11に関してはっきり焦点を絞っているので、グリフィンの著書の中で一番読みやすくなっている。比較的単純なので、この話題の入門書としても最適だ。
政府の刊行物、マスコミ報道、9/11委員会聴聞の証言、ニューヨーク消防署員のオーラル・ヒストリー、やその他の公式情報源に基づいて、グリフィンは、25の最も重要な矛盾を見事に記録し、五部に分類している。
「第I部。ブッシュ政権とペンタゴン幹部に関する疑問」では、ジョージ・ブッシュ、ディック・チェイニー、リチャード・マイヤーズ、ドナルド・ラムズフェルドやテッド・オルソンの行動に関する矛盾する主張を明らかにしている。ここでグリフィンは、ブッシュがフロリダ州の小学校に長時間滞在したことが、ホワイト・ハウスによって当初は確認されていたのに、後に否定されたこと、様々な政府の広報担当官や9/11委員会が、あの朝の重要な時間に、チェイニー、マイヤーズやラムズフェルドらがどこにいたかについて、一致しないこと、77便に乗っていた妻から電話を受けたという司法省訟務局長テッド・オルソンの主張が、司法省のFBIと、もろに矛盾することを明らかにする。
「第II部。アメリカ軍に関する疑問」では、軍部がいつ、それぞれの飛行の緊急事態について警戒態勢についたのかに関する政府の主張間の様々な矛盾、軍が93便を撃墜できる可能性があったのかどうか、また、軍が、当日以前に、9/11形の攻撃を想像していたのかどうかを検討している。
「第III部。オサマ・ビン・ラディンとハイジャッカーに関する疑問」では、ハイジャッカーだとされている人々の信仰心に関する公式主張の矛盾、アラビア語の操縦マニュアルが入った、モハメッド・アッタのものだとされる荷物がどこで見つかったのか、飛行機の携帯電話からの電話がハイジャッカーがいた証拠になるのかどうか、オサマ・ビン・ラディンが犯行の責任を負っていることについての動かぬ証拠の存在を検討している。
「第IV部。ペンタゴンに関する疑問」は、建物内部のCリング壁に巨大な穴をあけたとされる、ハニ・ハンジュールの飛行操縦技術に関する公式説明の矛盾と、高度なアメリカ軍偵察機が攻撃の最中に上空にいたかどうかというところに焦点を当てている。
「第V部。ワールド・トレード・センターに関する疑問」は、ツイン・タワーの壊滅的な崩壊を予知していたというルディー・ジュリアーニの説明、それぞれのビルが崩壊する前のツイン・タワーとWTC 7ビルにおける爆発に関する公式説明、そして、ビルが崩壊した後、地下二階に溶けた鋼鉄があったことに関する公式説明の矛盾を暴露している。
グリフィンの顕微鏡のもとで検討されることで、あたかも犯罪人が尋問された時に自白する話のように、「公式説明」が時間と共に変化し続けてきたことがあきらかになる。ある程度はマスコミからだが、主として9/11真実追究運動による調査のもとで、理解不能な出来事に関する政府説明のほころびがみつかると、それが新たな主張でふさがれるのだ。そして、事実上、あらゆる新たな主張が、それ以前の、矛盾する主張にかんがみて、一体どうしてそれが事実なのか問われることなしに、マスコミと議会に受け入れられてしまっている。このように話が変化し続ける場合には、陰謀論者でなくとも、あらゆるバージョンの主張に疑問を投げかけざるを得ない。あらゆる警察の捜査員がこれを知っており、調査報道記者や国会議員たちも知っている。
もちろん、もしも議会とマスコミがきちんと彼ら自身の仕事を果たさないのであれば、我々が果たすしかないのだ。主な被疑者たちによる矛盾する発言の、この信頼にたる詳細な分析によって、グリフィンは殆ど審理前の聞きこみ捜査を既に殆ど済ませてくれている。アメリカ国民は、何も行動せぬまま、真実と正義の為の彼の私心なき献身を無駄になることを許してはならない。これは、議員たちが我々のためにはなし得ない物事の一つなのかも知れない。
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記事原文のurlアドレス:www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=8352
© Copyright Tod Fletcher, Global Research, 2008
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別の書評として、下記がある。
http://eigokiji.justblog.jp/blog/2008/03/25911-5b24.html
また、グリフィン自身が、この著作から要約した記事に下記がある。
9/11の矛盾:チェイニーはいつバンカー(掩蔽壕)に入ったのか
元州知事ジェシー・・ベンチュラ: WTC崩壊は制御解体だ
来週のペトレアス証言はイラン攻撃の合図に
9/11の矛盾:教室のブッシュ大統領
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