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2008年3月 6日 (木)

戦争選挙 -ノーマン・ソロモン

2008年3月4日火曜日、CommonDreams.orgに掲載

政治家や評論家やオンラインの資金調達者たちが、最も重要なのは彼らの死であるかのごとく、アメリカ人兵士死亡者について語ったら良かったのかもしれない。どうやって占領をきちんと行えば良いのかもわからないろくでなし連中のブッシュ政権をあざけるのに、これが良かったかもしれない。

それに、侵略後にイラクを有効に占領するには数十万人の兵士が必要だろうという予言を無視したことで、ドナルド・ラムズフェルドとジョージ・ブッシュを非難するのが良かったのかもしれない。

しかし虚偽に基づく戦争に対して、余りに多数のアメリカ人兵士が死んでいるがゆえに反対だということになると、アメリカ人兵士死亡者数を減らせば、良い戦争にすることができるという含みまでもってしまう。

国際法に甚だしく違反した戦争に対して、やり方がまずいがゆえに反対するということになると、やり方さえ良くすれば容認可能な戦争になるという含みまでもってしまう。

占領軍兵士の数が当面の占領という課題には不十分だと非難すれば、ホワイト・ハウスとペンタゴンは、民間企業の傭兵や、占領者たちへの敵に進んで銃口を向けるほど、何としても仕事につきたいイラク人と組み合わせて、アメリカ空軍戦力を、どうやってより賢明に活用するかを考え出すかもしれない。

それに、占領に武力で抵抗しようとしたイラク人でも、アメリカ軍が彼らを殺害してしまった後では、もはや抵抗できないという、身の毛もよだつ、反駁しようのない現実がある。

もし、戦争に反対する究極の主張が、勝っていないからだというのであれば、更なる戦争を支持する連中に対し、 結局は勝利できることを示そうとする更なる意欲を持たせてしまうだろう。

もし、戦争に反対する一貫した主張が、戦争は間違っていたし、間違っている、つまり根本的に社会倫理にもとるというものであれば、連邦議会の学識豊かな連中や、多数の宮仕えジャーナリストにその主張を売り込むのはずっと大変だ。

イラク戦争のことを、始めから間違っていたのだ、と言う代わりに、勝利することができないものだからと言って非難するという、一番抵抗の少ない政治的な解を選んだことによって、戦争に反対するより節度ある人々が、占領の長期化を助け、大変な大虐殺を押しつけ、促進してしまった。反戦運動は今、過去数年間しばしばとった政治上の近道に対するつけを払わされているのだ。

泥沼と非難する人々までいるような長い戦争の間に、同じような力学が機能したことが、以前にもあった。「一度後ろに下がって、我々がこれからどこに行こうとしているのか考えるべき時期だ」ベトナムにおける数年間の全面戦争の後、1968年二月中旬に、フリーのジャーナリスト、I. F. ストーンはそう書いた。「そして、自分たちのことをしっかり見てみることだ。まず気がつくことは、私たちは国民としての良心を過大評価しがちだということだ。戦争に対する反対の大半は、単にアメリカが戦争に負けているという事実から生じている。余りに重いコストや、ケネディ家[ロバートやエドワード]のような政治家たちや[民主的な行動を目指すリベラルなアメリカ人]のような組織がもしもなかったなら、戦争に対して、数年前と同じように無関心でいただろう。」

イラクにおける進展についての最近のマスコミによるあらゆる歪曲報道のおかげで、この戦争の、大統領選挙戦における最重要「問題」としての影が薄れていると、多くの解説者は言っている。アメリカ軍の成功という主張が、まさに、アメリカ兵死亡者数と、イラク人抵抗勢力を鎮圧する上で占領軍が目ざましい進展ができず、イラク議会をワシントンの意志に従わせることもできていないという同じ話を繰り返す、政治的に最も効率的であるはずと思われていた反戦派の主張の効果を打ち消しているのだ。

最近、ヒラリー・クリントンは、アメリカ軍撤退について発言しているが、彼女は5年以上前からあるこの戦争の基本的な論理的根拠に反対できる立場にはない。少なくとも、バラク・オバマは、この戦争が始まる前からの彼の戦争反対言辞を引用することが可能だ。まず第一に侵略に至ったような意識を改革するのだと彼は語っている。彼はまた大統領は海外の戦争相手と直接交渉すべきだと主張している。

幻滅を避ける最善の方法は、そもそも幻想を抱かないことだ。オバマがアメリカ海外政策おきまりの軍国主義から決別しようとするだろうなどと信じるべき理由はほとんどない。とはいえ、草の根の圧力によって、様々な案件について、彼をより良い方向に向ける可能性はありそうに思える。2009年1月20日に大統領になる可能性がある他候補者たちよりも、既成体制の中で身動きできない程度が、明らかに彼の方が軽いように思われる。

ノーマン・ソロモンの同題著書に基づくドキュメンタリー映画「War Made Easy: How Presidents and Pundits Keep Spinning Us to Death」クァド・シネマでの上映契約済のニューヨークにおける劇場初公開が3月14日から行われる。

記事原文のurlアドレス:ww.commondreams.org/archive/2008/03/04/7460/

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