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2008年2月

2008年2月28日 (木)

ワシントン、バルカン半島に新植民地を獲得

サラ・フラウンダース

Global Research、2008年2月28日、

International Action Center - 2008-02-21

セルビアの一つの州であるコソボの最近の「独立宣言」と、アメリカ、ドイツ、イギリスとフランスによる即座の国家承認を評価するにあたっては、下記の三点を理解することが重要だ。

第一に、コソボは、独立や、あるいは最少の自治すらも得るわけではないことだ。ボスニアは、指名された上級代表と、アメリカ、欧州連合とNATOが任命した機関によって運営されるのだ。旧来の植民地総督や帝国主義統治者たちが、海外、国内政策を支配する。アメリカ帝国主義が、バルカンの中心に、完全に独自な植民地の直接支配を確立したに過ぎない。

第二に、ワシントンによるコソボ即時承認は、またもや、アメリカ帝国主義は、アメリカ自身が草稿を書き、暴力と武力で相手に強制した条約を含め、自分がこれまで署名した、いかなる、あらゆる条約、国際的合意を破るものであることの確認となった。

コソボ承認は、特に、1999年のNATOによる自国に対する78日間の爆撃を終わらせるため、ユーゴスラビアの指導部が署名を強制された国連安全保障理事会決議1244のような、そうした法律に直接違反している。この押しつけられた合意ですら、ユーゴスラビアの共和国の一つ、セルビアについて「全ての加盟諸国による、主権と領土の保全にたいするコミットメント」を確約していた。

今週の違法なコソボ承認を、セルビア、ロシア、中国およびスペインが非難している。

第三に、アメリカ帝国主義者支配は、占領された人々の為にはならない。9年間、直接NATOに軍事占領されたコソボの失業率は、60パーセントという驚くべきものだ。コソボはヨーロッパの国際麻薬取引と売春のセンターとなった。

この狭い資源の豊富な工業地帯で、かつて活発だった鉱山、工場、製錬所、精錬センターや鉄道の全てが、じっと黙ったままでいる。NATO占領下にあったコソボの資源は、強制的に私有化され、西欧の巨大多国籍企業に売り払われた。今やほとんど唯一の就職口といえば、アメリカ/NATO占領軍か国連諸機関だけだ。

コソボ唯一の巨大建設は、ヨーロッパにこれまでに建設されるものの中で最大のアメリカ軍基地、キャンプ・ボンドスチールだ。ハリバートンが、もちろん契約をかち取った。キャンプ・ボンドスチールは、この地域全域の戦略的石油パイプラインと、運輸幹線を防衛する。

アメリカ/NATO支配のもとに入って以来、250,000人以上のセルビア人、ルーマニア人や他民族の人々が、このセルビアの州から追い出された。アルバニア人のうち、およそ四分の一は仕事の口を探すために退去を余儀なくされた。

植民地政権の樹立

コソボの「独立」を実現させた計画を検討してみよう。それは、国連決議に違反しているばかりでなく、それは完全な植民地体制でもあるのだ。アメリカのイラク占領で最初の二年間、 L. ポール・ブレマーが握っていた絶対権力と同様のものだ。

この植民計画は一体どこから来たのだろうか? それはユーゴスラビア分割とNATO爆撃とコソボ占領に関与したのと同じ勢力が提案したものだ。

2005年六月、コフィ・アナン国連事務総長は、コソボの最終的状況に対する交渉を率いる特使として、元フィンランド大統領マルティ・アハティサーリを任命した。アハティサーリは、アメリカのコソボ介入という点で、とうてい中立的な調停者とは言えない。彼は、アメリカとE.U.投資の為の自由市場と、NATOの拡張と介入を推進する超億万長者ジョージ・ソロスが資金供給する組織インターナショナル・クライシス・グループ(ICG)の名誉会長なのだ。

ICGの役員には、コソボ爆撃に関与した二人の主要なアメリカ人幹部がいる。ウェスリー・クラーク将軍とズビグニュー・ブレジンスキーだ。2007年三月、アハティサーリは、コソボ状態調停の為の包括的提案を新国連事務総長の潘基文に提出した。

コソボ新政府を計画した文書は、unosek.org/unosek/en/statusproposal.HTMLで入手できる。要約は、アメリカ国務省のウエブ・サイトstate.gov/p/eur/rls/fs/100058.htmで入手できる。

アメリカとE.U.高官によって指名された国際文民代表(ICR)がコソボを監督する。ここで指名された高官達は、あらゆる施策をも却下し、いかなる法律をも無効にし、コソボの議会から誰でも排除することができる。ICRが税関、課税、財務および金融部門の完全かつ最終的な支配権を掌握する。

E.U.は欧州安全保障防衛政策ミッション(ESDP)を設立し、NATOは国際軍事プレゼンスを設立する。この指名された二つの組織が、海外政策、国防、警察、司法、全ての裁判所と刑務所を支配する。両者はコソボにおける、あらゆる活動、手続き、あるいは文書に対する、即座かつ完全な利用の権利が保証されている。

この両者とICRが、どの犯罪を、誰に対して起訴するかについての最終決定権を持っている。彼らはいかなる決定をも逆転したり、取り消したりすることができる。コソボ最大の刑務所はアメリカ軍基地、キャンプ・ボンドスチールにあり、囚人たちは、告訴もされずに、裁判手続きも、代理人も無しで、そこで拘留される。

コソボ「独立」承認は、アメリカが何十年にもわたって執拗に追求してきたアメリカ再征服戦争最後の段階に過ぎない。

分割して統治せよ

バルカン半島は、数多くの抑圧された民族、文化や宗教の活気に満ちた寄せ集めだ。第二次世界大戦後に形成されたユーゴスラビア社会主義連邦共和国には、六つの共和国があり、そのいずれもが多数派を占めていたわけではなかった。ユーゴスラビアは、オットーマン・トルコ、オーストリア・ハンガリー帝国、イギリスとフランスの帝国主義による干渉、さらには第二次世界大戦のナチス・ドイツとイタリアのファシストによる占領によって、ひっきりなしに利用され続けてきた抗争の伝統のもとに生まれた。

第二次世界大戦では、ユダヤ人とセルビア人が最も被害を被った。共産主義者が率いる強力なレジスタンス運動は、様々な形で苦難を味わった全ての国籍の人々から成り立っており、ナチス占領やあらゆる外部からの介入に対抗すべくる作り上げられていた。解放後、新たな社会主義連邦を作り上げるために、全ての国籍の人々が協力し、妥協した。

45年間で、ユーゴスラビア社会主義連邦共和国は、貧窮化した、未開発の、抗争する地域を、産業基盤があり、全員が読み書き能力を持ち、全国民への健康保険を備えた安定した国家にした。

1990年代始めのソ連崩壊と共に、ペンタゴンは即座に、東欧への積極的なNATO拡大計画を立てた。この地域全域において、「分割して統治する」ことがアメリカの政策となった。いたるところで右翼の親資本主義勢力に資金供与し、奨励した。ソ連が崩壊し、分割され、弱体化した、不安定で反目する共和国が生まれる中、ユーゴスラビア社会主義連邦共和国はこの反動的な流れに抵抗しようとしていた。

1991年、世界の関心がアメリカの破壊的なイラク爆撃に集中する中、ワシントンは、ユーゴスラビア社会主義連邦共和国内部のクロアチア、スロベニアとボスニア共和国の右翼の独立運動を励まし、資金援助し、武装させた。国際協定に違反し、ドイツとアメリカは、こうした分離主義運動を即座に承認し、いくつかの資本主義ミニ国家の創生を認めた。

同時にアメリカの金融資本は、経済を破綻させるため、ユーゴスラビアに厳しい経済制裁を課していた。さらにワシントンはNATOを、この地域で安定をもたらせる唯一の武装勢力としてもて推進した。

セルビアの一州であるコソボにおける右翼的なUCK運動に対する武装と資金供与は、これとまさに同じ時期に始まった。コソボは、ユーゴスラビア社会主義連邦共和国中の明確な共和国ではなく、セルビア共和国の一州だった。歴史的に、セルビアの国家的アイデンティティーの中心ではあったが、アルバニア人の人口が増えていた。

ワシントンは、セルビアがコソボのアルバニア系多数派に対する大虐殺作戦を遂行していると主張する激しいプロパガンダ・キャンペーンを開始した。西欧のマスコミは集団墓地や残虐な強姦の話じあふれ返った。アメリカ当局は 100,000人から500,000人のアルバニア人が虐殺されたと主張した。

アメリカ/NATO幹部たちはクリントン政権のもとで、セルビアは即座に軍事占領を受け入れ、あらゆる主権を放棄しろ、さもなくば、都会や、村やインフラストラクチャーに対するNATOによる爆撃を受けるぞという非道な最後通告を発した。フランス、ランブイエでの交渉会議で、セルビア議会がNATOの要求を拒否する投票をすると、爆撃が始まった。

78日間でペンタゴンは、地中貫通型(バンカーバスター)爆弾や巡行ミサイルだけでなく35,000発のクラスター爆弾を投下し、放射性の劣化ウラン弾を何千発と撃ち込んだ。爆撃で、工業工場、化学工場、暖房工場、配電網に加え、480以上の学校、33以上の病院、無数の診療所、60以上の橋梁を破壊した。ワシントンが「解放する」ことを決定していたと思われる地域、つまりコソボが、最もひどく破壊された。

最終的に、1999年六月3日、ユーゴスラビアは停戦とコソボ占領への同意を強いられた。

至る所に遺体があるものと期待して、ハーグ国際戦犯法廷が組織した、NATO加盟諸国のうちの17カ国からなる法医学チームが、占領したコソボを1999年の夏中捜索したが、あらゆる国籍の2,108人の遺体を発見できただけだった。これらの人々の中には、NATO爆撃による被害者があり、またUCKとセルビア警察と軍間の戦争による死者もあった。彼らは集団墓地の一つたりとも発見できず、虐殺、あるいは「ジェノサイド」の証拠も全く提示できなかった。」

帝国主義者のプロパガンダに対するこの驚くべき反証は、主任検察官カルラ・デル・ポンテが元ユーゴスラビアの国際戦犯法廷のために発表した報告によるものだ。しかし、1999年11月11日、ニューヨーク・タイムズに大して華々しくもなく報道された。

ジェノサイドや集団墓地の話という激しいプロパガンダは、イラクが「大量破壊兵器」を所有し、利用しようとしていたという、それより後で使われた主張と同じ真っ赤な嘘だ。

戦争、暗殺、クーデターと経済的な絞め殺しによって、ワシントンは、今や六つの旧ユーゴスラビア共和国全てにネオリベラル経済政策を押しつけ、共和国を不安定で貧困化したミニ国家に分割することに成功した。

長い目で見れば、帝国主義がこの地域にもたらした不安定さとすさまじい貧困そのものが、この国の破滅の原因となるだろう。ユーゴスラビアが団結と社会主義的開発によって、本当の独立を享受し、主権を持っていた時に実現した歴史的達成が、将来、再び現れよう。

サラ・フラウンダーズはInternational Action Centerの共同代表で、1999年アメリカ爆撃の最中ユーゴスラビアを訪れ、民間標的に対するアメリカ爆撃の激しさを報告した。彼女は「Hidden Agenda-U.S./NATO Takeover of Yugoslavia" and "NATO in the Balkans」の共著者、編者。

サラ・フラウンダースによるGlobal Research記事


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本記事の英語原文www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=8185

2008年2月26日 (火)

『シェル・ゲーム』書評 キャロリン・ベーカー

2008年1月24日、2:24pm

変化が我々の頭上になだれとなって押し寄せようとしているのに、ほとんどの人々は、それに対処する用意が異様なほどできていない。

アルビン・トフラー

テンプル大学のスポーツ管理博士号をもちながら、仕事には満足できず、家族を養うために苦労しながら、スティーヴ・オルテンは本を書きたかったのだが、仕事が厳しく、そのための自由時間はなかった。にもかかわらず、彼は毎晩夜10時から3時迄、そして週末に書き続け、8カ月かけて、先史時代の偉大な白鮫についてのやがてシリーズ小説/映画となるを書き上げた。一連のSFスリラー作品群を書き続けた後、オルテンは断固政治的な方向へと切り換え、明日2008年1月22日、未来学的な読み出したらやめられない新作小説『シェル・ゲーム』副題「石油の終焉、第二の9/11、そして文明の終焉」(Sweetwater Books刊)を発表する。

スティーヴがシェル・ゲームの書評用の本を送ってきた時、尊敬する知人たちによる賞讃評にもかかわらず、私はため息がでて、どうも落ち着かなかった。私を良く知る人々は、私がフィクションの書評はしないのを、より具体的に言えば、小説の登場人物を頭の中で整理しようとするのに毎回苦労するので抵抗するのを、知っている。にもかかわらず、私はスティーヴに電子メールを書き、必ず書評を書くと請け合い、恐る恐る流し読みを始めた。たっぷり注意を払い、超然としてページを覗き込んだのに、何か全く仰天するようなことが起きた。気がつくと不可解なことに夢中になっていたのだ。私のような人間が巻を置くあたわざる状態となったことが多くを物語っており、誰よりも私自身がそれにはびっくりした。

評者のビル・ダクラスが指摘しているように、シェル・ゲームは、ネオコンの視点から始まり「それから、小説はその『現実』の解体へと進み、なりすましテロや、公民権や人権の弱体化、戦争をもたらした嘘といった醜い恥部をさらけ出す旅へと読者を導き、我々全員に未来の戦争の前兆を示す。」

本書の始めで、石油地質学者で元大学のフットボールの花形選手だった主人公エース・フットレルが、議会で世界の石油供給の不安定さについて証言するが、彼の冷厳な報告は二大政党の政治的駆け引きの泥沼の中に飲み込まれ、消滅してしまう。フットレルはケリー・ドイルと結婚しており、彼女はCIAとネオコンの為に隠密裏の仕事をしていたが、今や重篤な末期癌を病んでいる。末期の日々、ドイルは「地獄の一歩手前:生存している人々への謝罪」という題名の曝露本を執筆中だが、そこで人類を文明の崩壊に追いやろうとしている帝国の策謀を曝露している。最初の文章はこうだ。「率直に言って、この本であなたを徹底的に怖がらせられたらと願っている」。ドイルは告白曝露本の別の部分で、しつこいくらいに帝国の嘘をすっぱぬき、「全ての大統領は嘘をついている」と書いて言う。ルーズベルトは真珠湾について、リンドン・ジョンソンはベトナムについて、レーガンはイラン-コントラについて、そしてクリントンは大統領執務室での情事について。更に彼女はこう強調する。

「...2001年9月11日の出来事の後に、ブッシュ-チェニーのホワイト・ハウスが送り出した嘘が、我々を、あなたや、最愛の人や、十億人もの無辜の人々に影響を及ぼす、イラク侵略と西欧文明の岐路に引きずり込んだ。

アメリカの諜報組織はアルカイダの攻撃が行われることを知っていたのか?

知っていたわ。

だが、我々は彼らを止めようとしたのか?

止めようとしたけれど、そうするのを止められたのよ。」(77)

これに続くドイルの暴露は、マイク・ルパートの『クロッシング・ザ・ルビコン』の徹底的な調査や、9/11の真実を追求する無数の人々の仕事を反映させており、それが、9/11ブロガー上に、ビル・ダグラスのような書評が現れる理由のだ。実際、オルテンの魅惑に満ちた小説は、9/11の真実を追求する活動をしている多くの人々によって既に支持されており、そうした豊穣な土壌に定着して、恐らくハラハラどきどきのシェル・ゲームの二時間映画を生み出すことになりそうだ。

他の優れた小説と同様、シェル・ゲームは直線状ではなく、複雑な筋が螺旋状に展開し、第二の9/11-今度はロサンゼルスでの核爆発という結果に至る。ただし第一と第二の9/11はオルテンの魅惑的な小説の中心点ではない。彼は労を惜しまずに、21世紀にそのような破局が起きることを可能にしてしまう腐敗、強欲、権力志向の狂気を明確にし、こうした物事を前例のない天然資源の枯渇に苦しむ地球の現実と絡み合わせる。「我々は皆わかっているのに、どうしてこんなことが起きるのか?」と思いたくなるところで、シェル・ゲームのエース・フットレルは、ケリーのいとこ、ジェニファーと会話して、やや乱暴に現実に目覚めさせられる。

この架空の対話は本当の大統領選挙が行われる2008年に実にぴったりで、カール・ローブの元で鍛えられた元選挙参謀ジェニファーは、主流政治過程の不誠実さを、エースに対してばっきりと説明する。なぜ気候変動やエネルギー枯渇に関するあらゆる証拠が揃っていながら、議会は本質的に意味のある行動をとらないのか、ジェニファーに説明しろと主張して、彼は尋ねる。

すると、気候変動のあらゆる証拠があっても、石油価格が上がっても、大気汚染や呼吸困難の問題があっても...石油が枯渇しかけていても、我々には次に起きることへの備えがほとんどないわけか。何も変わらないのか。

ジェニファーは答える。

ワシントンには無いわね。エース、大事なのは問題ではなくて、大事なのはメッセージだから。大半の候補者の政策は、有権者の利益と反しているの。彼らが選ばれるのは、テレビ利用と、メッセージの繰り返しのおかげ。最大の嘘を十分なだけ繰り返せば、大衆はそれを真実として受け取る。私にマスコミで大キャンペーンをするだけの資金さえあれば、エルマー・ファッド(猟銃を持って獲物を狙うが、バッグス・バニーにしてやられるアニメ・キャラクター)を当選させることだってできる。彼が時々教会に行って、舌足らずが直ればの話だけど....まずメッセージから始める。何か人を惹きつけられるものからね。本当かどうかなんてどうでもよくて。そして、宣伝に百万ドルもかけて、アメリカ人の頭にたたき込むのよ。(133-134)

私としては、シェル・ゲームは、ここにごく一部だけ引用したエースとジェニファーの会話の部分だけでも読む価値があると思う。主人公エースのように元選挙参謀の説明を受けたわけではないが、数年前に 私も同じ現実を理解した。それが、少なくとも現在の政治制度が完全に崩壊してしまうまでは、個人的にアメリカの連邦議会選挙ではもう二度と私は投票しないという、あり過ぎる理由の一つなのだ。

シェル・ゲームの価値は、人類が急速に向かいつつある破局を強調しているだけでなく、そうした破局を不可避にしてしまうような、帝国における物の考え方を分析していることにある。オルテンの小説は、不気味な洞察を感じさせ、いかにもありそうな、おそらく止めようもないような悲劇的な筋に満ちている。

本は、ケリー・ドイル回顧録の締めくくりの言葉でおわる。単純にこうだ。「私たちはいつか学ぶことができるのだろうか?」

この質問をしばらく考え、その内に違う質問を思いついた。「私たちはどのようにして学ぶのだろう? 私たちが学ぶにはどうすればよいのだろう?"

他の文明も、自然文化を作り出し、維持し、人々は、お互いに、また生態系とも調和して、何千年も続いてきたのだから、人類の中で、そうした機能がありうることを人は知っている。人類が再び同じような文化作り上げ、それかなりの長期間にわたって維持することは、必ず可能だろうが、現代文明の崩壊を経験することなしに、人類はそれができるのだろうか? 私にはそうは思えないが、心から奇跡を信じる一人として、あえてその可能性までは否定すまい。ただし「残れされた時間は少ない」とはもう言うまい。既に残れされた時間などないのだから。ケリー・ドイルの質問に対しては、別の質問で答えねばならない。私たちが目覚めるには一体何が必要なのだろう? 一体どうすれば私たちは学ぶのだろう?シェル・ゲームは、そうした質問に対する、恐ろしいありうる答えを示している。本書が解決策を与えてくれるわけではないが、私のようなフィクション嫌いでさえ抗することができないほど夢中にさせてくれる冒険に誘ってくれるだろう。

英語原文www.carolynbaker.net

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先に翻訳した記事、「サウジの巨大油田、ガワールは死んだ!」と直接つながっている物語なのにはびっくり。

2008年2月24日 (日)

ロシア国営放送TV、アフガニスタン産麻薬密売へのアメリカ関与を示唆

BBC Monitoring、ロシア、モスクワ、Channel One TV、

2008年2月10日 日曜 15:04 EST

ロシア国営のチャンネル・ワンTVがアフガニスタンからヨーロッパへの麻薬密売にアメリカ軍が関与しているという主張を含んだレポートを放送した。番組はイギリス軍における薬物乱用問題も大きく扱っていた。

このチャンネルの週間ニュース総まとめ番組「バスクレースナエ・ヴレーミヤ」は2月10日、国連によると、同盟国軍がこの国に進駐して以来、アフガニスタンで生産されるアヘンの量は倍以上に増えたと述べた。

レポートは更に、元イギリス首相トニー・ブレアが、この国をある時機に訪問したと述べた。訪問中に彼は約800人のイギリス兵と会ったと語った。「これはただの偶然か、あるいは残酷な運命の仕業ですが、この人数はまさにイギリス軍が薬物乱用のため毎年失う兵士の数です。イラクとアフガニスタンでのイギリス軍の戦闘による死亡数より多いのです」と記者は述べている。

レポートは更にイギリス軍は、薬物乱用のために、年間一個大隊分の兵士を失っているというBBCニューズのウエブサイト記事からの抜粋を紹介した(調査はこの話が2007年12月14日に公表されていることを明らかにした)。

レポートは、アフガニスタンにおけるアヘン生産増大の傾向をいかにして逆転させるかというより広範な問題の検討に進んだ。

ロシア麻薬取締局の省庁間および情報活動部門の長アレクサンドル・ミハイロフが登場して、この問題に取り組むための経済的な対策は地方の腐敗によって失敗していると語った。「地方当局は、破棄された量として量を記録したのひどい偽造リストをでっちあげたが、実際、作物は全く破棄されなかった。麻薬と戦うための資金の窃盗が続いており、しかもそれが横行している」と彼は語った。

アメリカ軍が麻薬密売に関与していると非難するのは、ロシア・イスラム委員会の代表ゲイダル・ジェマルだ。「特殊部隊による支配と黙認なしには、これらのどれも不可能です。例えばアフガニスタンでは、CIAや特殊部隊は非常に鉄面皮です。アメリカ軍の保護のもとで、彼らは必要な連中と会うのです。彼らは人材を集め、バグラム空軍基地に向かい、大量の麻薬の積荷を持ち込み、それが持ち出されるのです」と彼は語った。

レポートは更に、ヘロインは「1952年以来のNATO加盟国であり、この地域で最もアメリカに忠実な同盟国」トルコ経由で、バルカン諸国に入っている、と続けた。コソボがヨーロッパ最大のNATO基地を擁しているのは「もう一つの驚くべき偶然の一致」だと番組は語った。記者は、この基地の隣には「国際刑事警察機構の秘密哨所」があると付け加えた。「そこで彼らはアメリカの飛行機中のアフガニスタンのヘロインについてほぼ公然と語っています」と彼は語った。

マルコ・ニコビッチという名の、国際刑事警察機構の役人である男性は、90パーセントのヘロインは、今やシチリア人マフィアよりも強力なアルバニア・マフィア経由だと説明した。また彼は、コソボ独立を支持させるため、ヨーロッパの議員たちに、このマフィアのメンバーがわいろを送ったと主張した。

レポートは更に、ロシアにおける麻薬犯罪の高いレベルを、アメリカのアフガニスタン侵略と結びつけた。「アメリカがタリバンに対する戦争を開始して以来、ロシアの鑑識課は休みなしで働いています」と、捜査で没収した麻薬や、開封される麻薬の包みの画面に対して記者は述べた。

ロシア麻薬取締局の省庁間および情報活動部門の長アレクサンドル・ミハイロフが登場し、アフガニスタンにおける麻薬生産は益々専門的となり、麻薬はアフガニスタン経済を完全に支配していると語った。「今日の状況では、麻薬がアフガニスタンでの物々交換に使われる通貨になってしまっている」と彼は意見を述べた。

「ヘロインはこの国で唯一の交換可能通貨であり続け、NATOとその軍事同盟諸国が自分たちの問題を解決しない限り、当地の農業上の嗜好はほとんど変わらないでしょう。」と記者は結論づけた。

Sott.net the World for People who Think

2008年2月22日 (金)

イージス艦「事故責任」一辺倒報道(番外・国内編)

マスコミは事故原因と捜索の報道一辺倒。イージス艦がそもそもどういう軍艦で、どういう経緯で、なぜ導入されているの、そもそも必要なのか否か等々、知りたいことにはまず言及しない。

手元にあった本に、イージス艦について分かりやすい説明があった。

品川正治氏「9条がつくる脱アメリカ型国家 財界リーダーの提言」120-122ページ

引用始め

 このテロ掃討作戦の後方支援をめぐっては、海上自衛隊の「イージス艦」をインド洋に派遣するかどうかの議論が一年以上もつづいた。アメリカ海軍が開発したイージス艦は、従来の護衛艦に比べて、飛躍的に高い対空警戒能力と情報収集能力をもっているからだ。

 能力の秘密は、目標に対する攻撃を高性能のレーダーとコンピュータで自動処理する「イージスシステム」にある。冷戦のさなかでソ連軍の脅威が高まるなか、敵の航空機や艦船、陸上基地などから発射されるミサイルを撃ち落とすために開発した防空システムで

 イージス艦は、パラボラアンテナを機械的に回転させていた従来のレーダーと異なり、フェイズド・アレイ・レーダーと呼ばれるアンテナ面を固定した八角形の平面レーダーを四基搭載し、自艦を中心とする数百キロメーター以上の範囲で同時に二〇〇個以上の目標を捕捉し、同時に一〇個以上の目標を最大射程一〇〇キロメートルを超える迎撃ミサイルで攻撃する能力をもつ。目標を攻撃する対空ミサイルとアスロック(対潜水艦ロケット)は、前部と後部の甲板下に設置したミサイル垂直発射装置から発射され、これらのシステムで敵の目標物を捕捉して迎撃する。このリアクションタイムは、従来の二分の一以下に短縮された。

 さらに海上自衛隊のイージス艦は、アメリカ軍の水上艦艇や航空機と情報を共有するデータリンクシステムで結ばれることから、アメリカ軍との一体化が進み、集団的自衛権の行使に当たるのではないかという懸念の声が強かった。しかし、小泉政権はそうした懸念をよそに二〇〇三年一二月一六日、イージス艦「きりしま」を横須賀港からインド洋に向けて派遣したのである。

 現在、イージス艦を保有している国はアメリカを除くと、日本(四隻)とスペイン(一隻)の二か国だけである。海上自衛隊はさらに二隻の改良型イージス艦の追加を予定しており、一隻当たりの契約価格は従来の自衛隊主力艦の三倍に当たる一四七四億七一〇〇万円にのぼる。(以上、海上自衛隊のイージス艦については、古木杜恵氏の取材による。) ストックホルム国際平和研究所が発表した世界主要国の軍事費(二〇〇三年)によると、第一位は世界の総国防費の四七パーセントを占めるアメリカの四一七四億ドル、四六九億ドルの日本はイギリス(三七一億ドル)、フランス(三五〇億ドル)、中国(三二八億ドル、同研究所の推定)、ドイツ(二七二億ドル)を抑えて第二位にランクされた。いまや日本の軍事力、とりわけ海上戦力はアジア随一というのが軍事専門家の一致した見解なのである。

引用終わり

別のページで小選挙区制導入を応援したことを反省しておられるのはさすがだが。後の祭り。

品川正治氏、お年にもかかわらず、積極的に講演活動をしておられるのには敬服する。

その一例

「こんごう」は昨年末、はなばなしい?話題になった。(話題の艦船はあたご)

ミサイル迎撃試験に成功 海自イージス艦 MSN産経ニュース

同じ話題でも、別の見方はある。「五十嵐仁の転成仁語

いわく

あらかじめ準備して待ちかまえて発射して、それでも7分かかる。

いつ、どこに向かうか分からないミサイルが、突然、発射される場合はどうなるのか。それでも、7分以内に命中させることができるのか。

こんな無意味なミサイル防衛のための実験に、税金を100億円も使うなんてとんでもない

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また、海上自衛隊の隊員がイージス艦の(つまりアメリカの)秘密を漏らしたとして大騒ぎにもなった。

神戸新聞社説http://www.kobe-np.co.jp/shasetsu/0000773343.shtml

事故以前に、品川正治氏の文にある通り、「集団的自衛権の行使に当たる」ような用途の軍艦が日本にあること自体が問題では、と素人は思う。しかし、こと軍事になると属国傀儡政権はなにもできない。

西山元記者の沖縄密約国賠償訴訟裁、ひどい判決がでても、大記事にならない。

毎日

沖縄タイムス

国家のあからさまな犯罪共謀の指摘を、司法は受け止めることは不可能なので、へりくつの除斥期間で逃げるだけ。いちじくの葉の役割もはたせない。

そして、「待望」のインド洋での給油活動も再開

美しい国ならぬ、美国属国は悲しい。

追記:「兵藤ニ十八の放送形式」ブログ記事に、この艦船の効能が書いてある。

ある米国設計の誘導弾搭載型巡洋艦艦長の心の中の台詞(想像)

2008年2月19日 (火)

バラク・オバマ、二つの顔

ビル・ヴァン・オーケン

Global Research、2008年2月14日
wsws.org

バージニア州とメリーランド、ワシントン、D.C.で行われた火曜日の「ポトマック予備選挙」勝利の晩、満員のウィスコンシン大学講堂に登場して、イリノイ州選出上院議員で民主党の大統領候補バラク・オバマは演説を行ったが、イラク戦争のみならずアメリカの社会情勢についての大衆扇動は注目にあたいするものだった。

ウィスコンシン集会は、火曜日の予備選挙の晩、メリーランド大学で20,000人、そしてバージニア・ビーチで17,000人だったが、そうした多数の聴衆、主として若い人々を惹きつけた一連のキャンペーン催事最後のものだったが、そこでオバマは、より「左よりな」顔をして見せた。

イリノイ州選出上院議員は、煽動者の本能を持っていて、聴衆に聞きたがっていることを語ろうとするもののようだ。ウィスコンシンで、彼はエクソンの記録的な利益を、「ガソリン・スタンドでの価格」上昇と結びつけ、熱烈な喝采を巻き起こした。「仕事を海外に出してしまい、両親たちに最低賃金で、十代の若者とウォール・マートで競うよう強いている。」貿易協定について語り、更に「ウォール・ストリートだけではなく、メイン・ストリートにも耳を傾ける大統領、楽な時のみならず、困難な時にも、労働者たちを支持する大統領」になると彼は公約した。

イラク問題に転じ、「アメリカ兵は、決して是認されるべきではなく、決して始められるべきではなかった戦争で戦うよう、何回もの服務期間、派兵されている」と彼は言明し、「9/11を使って有権者を脅かす」連中をあざ笑った。

続けて、平均的アメリカ人が直面している悪化する社会的条件の例を挙げた。「夜明け前に仕事に出かけ、夜中に一体どうやって生活費を支払い続けようか思案する父親」、「昼間大学の後、夜勤で働いても病気の妹の医療費が支払えないと語ってくれた女性」、「人生を捧げた会社が倒産し、年金がなくなってしまった」退職者、そして「生活の収支を合わせるために、授業を終えた後、ダンキン・ドーナッツで働く教師」

勤労者の減税、医療保険改革、賃金増加と「CEOのボーナスではなく、年金を守る」政府という約束で彼は答えた。

マーチン・ルーサー・キングの雄弁を真似て、「我々の夢は延期されることはない、我々の未来は拒否されることはない、そして我々の変化の為の時はやって来た」という誓約で演説を締めくくった。

こうした演説の中には、民主党の権力層や、同党が代表している大企業を躊躇させるように見える要素がある。オバマの美辞麗句の旅は、危険な領域に入りつつあるものとも見える。結局、民主党は、ブッシュ政権の海外での戦争、国内での反動という政策にとって、必要不可欠のパートナーとして機能してきたのだ。

しかしこの大衆向けの予備選挙用美辞麗句は、オバマの一面でしかない。彼にはもう一つの顔があり、それは、彼のキャンペーンに何千万ドルも注ぎ込んでいる、彼が表向きには批判している、まさに大企業の利益そのものの方を向いている。

ポトマック予備選挙の翌日、ビジネス・ウイークは「企業はオバマを期待できるか?」という題の特別レポートを掲載した。記事はこの質問に対する直接の回答にはなっていないが、経済誌の姿勢から見て、「イエス」と判断されたように見える。主として、このイリノイ選出上院議員が、公的には「変化」を訴えながら、ウォール街や大企業インサイダー幹部と行ってきた私的会談に基づいて。

そこで、ビジネス・ウイークは書いている。先週日曜日、メイン州民主党党員集会での自分の勝利を知ってから、オバマはコンピューターの前に座って、UBSアメリカのCEOで、オバマの重要なウォール街の「寄付金まとめ役」で、オバマが「運動」と呼んでいるものへの資金として、仲間の億万長者たちから何百万ドルもの寄付をもたらした功績の主、ロバート・ウルフと電子メールをやり取りしたのだと。Center for Responsive Politicsの推計によると、昨年オバマ・キャンペーンで集められた資金の80パーセントは、企業関連の援助資金供与者からのものであり、中でもウォール街からのものが群を抜いている。資金の半分以上が、2,300ドルあるいはそれ以上の額面の寄付という形だ。

オバマは、ウルフに加え、アメリカで二番目に金持ちの人物で、およそ520億ドルの資産をもつウォーレン・バフェットとも、常に連絡をとっている。彼の経済顧問には、シカゴ大学教授で、自由市場政策の著名な支持者である、オースタン・グールズビーがいる。

ボルカーの推薦

おそらく最も重要のは、ほとんど報道はされなかったが先月の、1979年、民主党のジミー・カーター大統領によって連邦準備制度理事会議長に任命され、ロナルド・レーガン右派共和党政権の元でほぼ7年間、アメリカ中央銀行責任者の立場にいた人物ポール・ボルカーによるオバマ推薦だろう。

ボルカーは、インフレーションとの戦いという名目で、金融資本の中枢部に要求された高金利政策を導入した責任者だ。彼の金融政策は、航空管制官の解雇とPATCOストライキ破りに始まった労働者階級に対する攻勢と、それに続く多くの基幹産業の閉鎖や、1930年代の大恐慌以来最悪の不況発生と表裏一体だ。こうした政策の究極的効果は、労働者大衆から少数の金融エリートへの、膨大な富の移転であり、そうした過程は今日に至るまで続いている。

オバマ支持を宣言する声明の中で、ボルカーは、これまでは党利党略を事とする政治に関与することを避けてきたと語った。「現在の市場の混乱」のためではなく、「わが国が国内と海外で直面する課題の幅広さと深さ」ゆえに、今介入しようと動いているのだと彼は語った。「こうした課題には、新たな指導力と新鮮な手法が必要だ」と彼は付け加え、オバマの指導力なら「世界中で、アメリカのビジョン、アメリカの力、そしてアメリカの目標に対して必要な確信を回復させる」ことができるだろう、と彼は結論づけた。

右派評論家で元レーガン政権経済顧問のラリー・カドローは、今月早々、この推薦についてコメントし、かつてボルカーの演説原稿作成者として働いたことがあると語ってから、彼のことを「偉大なアメリカ人...第一級の保守派... 公正な財政、金融政策の人だ」と語った。

カドローは書いている。ボルカーが「思いつきでこの推薦をしたわけではないだろう。本当だ。こうした類の政治的判断に、彼はこれまで関与したことはないのだ。」「ボルカーは、新たなロバート・ルービン[クリントン政権の経済政策を指揮したウォール街のインサイダー]なのだろうか? ボルカー氏が、何らかの形でオバマを指導していることがあり得るだろうか? オバマが、財政の上で、これまでそう思われていたよりも保守的だということがあり得るのだろうか?」と疑問を提示して筆を結んでいる。

これが、オバマが演壇では左翼的言辞を弄すなかで、舞台裏で構築されている本当の関係なのだ。ボルカーたちは、このイリノイ選出上院議員のことを、勤労者大衆の生活条件を改善するのではなく、アメリカ金融資本の世界的な利害を確保することを狙った、大きな変化をもたらすのに、便利な手段と見なしている。

引き続く経済危機と高まる社会的緊張によってもたらされている危機と立ち向かうのに、アメリカ最初のアフリカ系アメリカ人大統領となるであろうオバマが最適だと連中が考えているのは確実だ。全て挙国一致と「改革」という名の下で、労働者階級に更に多くの犠牲を要求するのに都合がいい」同時に、世界に対して新鮮な顔を見せることができ、彼等は、それでアメリカ帝国主義を、ブッシュ政権の遺産である、海外政策の壊滅と、世界的な孤立化の深化から救い出してくれるのではないかと願っているのだ。

こうした企業との太い絆を考えれば、貧困や社会的不平等に立ち向かうというオバマのキャンペーンの美辞麗句には、ある種の政治不信と大衆扇動が含まれており、実に驚くべきものだ。ひっきりなしの彼の「変化」という呪文は、巨大企業やウォール街の利益に対して根本的に挑戦するような、いかなる徹底的な経済計画とも繋がってはいない。

逆に、オバマは保守的な財政政策を進め、「現金払い」手法をとることを誓い、債務と赤字を削減する必要性を強調している。過去最高に近い4000億ドルの赤字をブッシュ政権から引き継ぐことを考えれば、既に金融引き締め政策の方針は決まったようなものだ。

水曜日、候補者はウィスコンシン州、ジェーンズビルのゼネラル・モーターズ工場を訪問し、インフラストラクチャーと代替エネルギーに対する10年間で2100億ドルにのぼるであろう投資を含む、いわゆる就業計画を提唱した。アメリカ資本主義が直面している根本的な危機を前にしては、これは焼け石に水にもならず、この一滴でさえ、赤字削減の要求の前には、あっと言う間に蒸発する。

資本主義について語りたくない人々は、本来、貧困や失業の話題について語るべきではないのだ。社会生産力の私的所有と、それが生み出す途方もない社会的不平等に立ち向かうことなしに、このいずれにも、まじめに対応することは不可能だ。何億人ものアメリカ人のための就職口、生活水準、きちんとした住宅、医療や教育の権利の確保は、スーパー・リッチから、膨大な人数の勤労者への富の広範囲な再配布によってしか推進され得ない。

ウルフやバフェットやボルカーのような連中がオバマを支援しているのは、彼にはそういう政策を実行するつもりがないことを連中が知っているからだというのが明白だ。

戦争の問題については、オバマ・キャンペーンがアメリカ軍国主義を終わらせる方法だと期待している人々はひどく失望するだろう。このイリノイ選出議員は、推計年間7000億ドルを消費している膨れ上がったアメリカ軍事予算は削減せず、むしろ増加させると公約している。更に65,000人の陸軍兵士および27,000人の海兵隊員の新兵徴募を彼は求めている。ブッシュ政権が「先制攻撃戦争」を正当化するためにでっちあげた「対テロ戦争」という口実、すなわち中東と中央アジアの石油が豊富な地域において、アメリカの覇権を擁護することを狙った軍事侵略のために、更に多くの「地上軍」を置くと彼は公約している。

イラクそのものについては、何万人ものアメリカ兵や海兵隊員が、今後何年もの間イラク占領を継続し、イラク国民を抑圧することになる処方、つまり「アメリカの利益」を守るため、イラク駐留アメリカ軍を維持し、「対テロ作戦」を遂行するという彼の公約によって、戦争を終わらせるという彼の約束は、既に裏切られている。

オバマの雄弁は、人々の期待をかなり喚起するもののようだが、そうした期待は必然的に打ち砕かれるだろう。ほぼ確実に、予備選挙シーズンが終わればこれが起こり、オバマは、彼に計画を明確にするよう要求する、共和党右派および民主党自身内部の分子と直面するだろう。彼が11月にホワイト・ハウス入りするような場合には、国内、海外双方におけるアメリカの利益を守ることに専心する政権を率いることになる。

アメリカにおいて進歩的な社会変化を生じさせ、海外でのアメリカ軍国主義を終わらせる方法として、オバマ・キャンペーンを支持している人々は、民主党や、民主党が代表する大企業や財界の利害関係が、そのどちらも許さないことを知るようになるだろう。

こうした必須の目標は、民主党や二大政党制度そのものと断固決別し、大規模な社会主義運動の構築により独自に労働者階級を動員することによってのみ実現可能だろう。

ビル・ヴァン・オーケンによるGlobal Research記事


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免責条項:この記事の意見は著書独自のものであり、必ずしもCentre for Research on Globalizationの意見を反映するものではありません。

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補足:Wikipediaからの抜粋

ビル・ヴァン・オーケンは、Socialist Equality Partyの政治家、活動家。

Socialist Equality Partyは、アメリカの小さなトロツキスト政治政党で、International Committe of the Fourth International系の世界各地の数少ないSocialist Equality Partyの一つ。

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katuteさんから、人名ウルフ、ウォルフのゆらぎをご指摘を頂いたので、とりあえずウルフに統一した。katuteさんに感謝。

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NATOの白鳥の歌: アフガニスタンおける敗北の本当のコスト

マイク・ホイットニー

Global Research、2008年2月14日

それは「良い戦争」になると思われていた。対テロ戦争だ。解放のための戦争だ。アメリカの最先端兵器と、兵士と、その圧倒的な射撃能力に世界中の目を釘付けにする予定だった。世界唯一の超大国は、もはや敗北することはなく、抵抗しようがないことを、今回限りの実演で示すはずだった。ワシントンは、兵士を世界のどこへでも展開して、対戦相手を意のままに粉砕できることを。

ところが全ての物事が変にずれてしまった。戦争はペンタゴンの脚本から脱線した。タリバンは撤退し、待機し、再結集し、報復した。彼らは、アメリカは決して約束を守ることはあるまいし、秩序は決して回復するまいことが理解できる、パシュトゥーン人や部族指導者の支持を取り付けた。限りなき自由作戦は、平和、繁栄、いずれももたらさなかった。占領だけだ。7年過ぎて、アフガニスタンは依然として軍閥の長や麻薬業者が牛耳っている。何の進歩も無かった。国はめちゃくちゃで、政府はまやかしだ。外国による占領という屈辱はそのままで、終わりが見えないままに殺人は続いている。

戦争は海外政策ではない。それは虐殺だ。7年後も、依然として虐殺だ。タリバンはアフガニスタンの半分以上を占領してしまった。彼らは首都カーブルで軍事作戦を遂行した。彼らはロガール、ワルダクやガズニに腰を据え、ザーブル、ヘルマンド、ウルズガンやカンダハール地域の広大な面積を支配している。今や彼等は作戦を強化し、春季攻勢を開始する体制を整えており、つまり戦闘は激しくなるばかりであることを意味している。

タリバンの手法は秩序だっており、周到だ。彼らは最も厳しい条件でも生き残れることを示し、より良い装備の敵に対して戦術的勝利を収めている。彼等は士気が高く、自分たちの大義が正しいことを信じている。結局、彼等は外国を占領するために戦っているわけではない。彼等は自分たちの国を守るために戦っているのだ。これが彼らの決意を補強し、志気を高く保っている。NATOとアメリカ軍がアフガニスタンを去っても、ロシア人が20年前にそうした時のようにタリバンは残る。違いはないのだ。アメリカ占領もこの国の悲劇的な歴史の、もう一つの脚注に終わるだろう。

アメリカ合州国は、アフガニスタン侵略によって何も得るところは無かった。アメリカ軍はアフガニスタンの土地の一平方インチたりとも支配していない。兵士がブーツのかかとを土地から離した瞬間、その土地は先住民のものに戻る。このどちらもおそらくは変わるまい。ダン・マクニール将軍は最近こう語った。「もし、適切なアメリカ軍の対内乱活動の原則に則るならば、アフガニスタンにおけるパシュトゥーンの部族抵抗を打倒するには、アメリカは400,000人の兵士が必要だ。」現在、アメリカとNATOには、わずか66,000人の地上軍しかおらず、同盟諸国は増派を拒否している。純粋に兵站段階で、勝利は不可能だ。

人々の心をとらえる戦争でも、敗北している。アフガニスタン女性革命協会(RAWA)は以下のように要約している。

「北部同盟を権力の座に復帰させたことは、国民の自由と繁栄に対する希望を粉砕し、ブッシュ政権にとって、テロリズム打倒は全く何の意味もないことを証明した....アメリカはタリバンとアルカイダを打倒したいとは思っていない。なぜなら、そうなれば彼等にはアフガニスタンに駐留する口実がなくなり、この地域における彼らの経済的、戦略的目標が実現できなくなるからだ ....7年たっても、アフガニスタンには平和も、人権も、デモクラシー、再建もない。アフガニスタン人の貧困と苦悩は日々に増している。...軍隊がアフガニスタンから撤退すれば、アフガニスタン人はもっと自由になり、現在の当惑や疑念から抜け出すだろうと考える...アフガニスタンの自由は、アフガニスタン人自身によってのみ実現が可能なのだ。一方の敵を倒すために、もう一方に頼るというのは間違った政策であり、北部同盟の支配力を強め、彼らがわが国の首根っこを押さえるのを助けるだけだ。」(RAWA www.rawa.org)

次第に、同盟諸国はブッシュの戦争は勝利不可能で、戦闘の継続は逆効果であることを理解するだろう。アフガニスタンにおける紛争に対する軍事的解決はありえず、政治的目的はますますあいまいになりつつある。つのっているフラストレーションをこれが更に強めるのだ。

最近、ロバート・ゲーツ国防長官は、同盟諸国を丸め込んで、南部で戦うために、より多くの戦闘部隊を派兵させようとしたが、強硬な反対に遭った。彼は言った。

「この大陸の多くの人々が、ヨーロッパの安全保障に対する直接の脅威の大きさを理解できないのではないかと懸念している」 ゲーツはこう語っている。「私たちは、進んで戦おうという国々とそうではない国、という二重構造の同盟になってはならない。そのような進展は、集団安全保障に対するあらゆる意味合いからして、事実上、同盟を破壊するだろう。」

だがヨーロッパでは、戦争への支持は衰えている。これはアメリカの戦争であって、彼らの戦争ではない。ヨーロッパ人にはエネルギー需要を満たすために外国を占領する必要はないのだ。彼らの国々は繁栄しており、自由市場で石油を買う金銭的余裕がある。アメリカだけが戦争を欲している。全てがアメリカの覇権をこの地域に広げ、資源を支配するための地政学的「大戦略」の一部なのだ。これまでの所、この計画が成功する兆しは全くない。

ドイツの経済は世界で三番目の規模だ。過去数年間、ドイツはロシアとの関係を強化しており、ドイツの長期的エネルギー需要を満たすような契約をロシアと結んだ。だがドイツのアフガニスタンへの関与が、モスクワとの関係に試練を課している。アメリカは、カスピ海盆地からのパイプライン経路を支配できるよう、中央アジアに腰を据え、ロシアと中国を軍事基地で包囲すべく、戦争を利用しているのだ、とプーチンは考えている。当然、プーチンはアメリカが率いる同盟に対抗するために、アンゲラ・メルケル首相にドイツ軍をアフガニスタンから撤退させるよう説得しようとするだろう。

結局は、ドイツ指導者は、ワシントンの冒険を支持するためだけに、自分たちにエネルギーを供給してくれる人々(ロシア)の鼻をひねるのは馬鹿げたことであることを理解するだろう。ドイツが撤退アフガニスタンから撤退すれば、NATOは解散し、新たな同盟が形成され、欧米の同盟関係は崩壊する。割れ目は既に見えている。

ブッシュは、アフガニスタン戦争は継続しなければならない、さもないとこの国は麻薬と、テロリズムと組織犯罪の天国になる、と言った。彼は言う。「世界的運動になりそうな危険があるイスラム原理主義という有害なイデオロギー」と我々は戦っているのだと。

だが、タリバンとパシュトゥーンの部族民は違う見方をしている。彼らは衝突を、国民の苦悩を増すだけの侵略帝国戦争と見なしているのだ。国連の?人材育成基金最近の報告も この見解を裏付けているようだ。それは、全ての範疇で、アフガニスタンが低下していることを示している。平均寿命は下がり、栄養失調が増え、識字率も低下し、人口の半数以上が最低生活線以下で暮らしている。戦争のおかげで、何十万人もの人々が、国内で行き場をなくしている。

アフガニスタンは今や世界のアヘンの90%を生産している。どの国よりも多い。成長著しい麻薬取引はアメリカ侵略の直接的な結果だ。ブッシュは世界最大の麻薬植民地を生み出した。これが成功だろうか?

今のところ、軍閥の長たちを排除したり、一般のアフガニスタン人の暮らしを良くしたりしようという計画はない。再建は行き詰まっている。もしもアメリカがアフガニスタンに駐留すれば、今後10年の状況は現在と同じで、更に多くの人々が不必要に死ぬだけだ。大半のアフガニスタン人は今やデモクラシーの約束が嘘であったことを理解している。占領がもたらした唯一のものは、より過酷な貧困と無差別暴力だ。

アフガニスタンに対する代替案はない。実際、計画は全く何もないのだ。アメリカ政権は、タリバンがアメリカのハイテク、レーザー誘導兵器を見れば、丘の上に逃げるだろうと考えた。彼等はそうした。今や彼等は戻ってきた。そして今我々は日に日に強くなる粘り強い敵との「勝てない」戦争に巻き込まれている。

結局は、ヨーロッパ人は戦争の無益さを理解して去るだろう。そしてそれがNATOの終焉となるだろう。

マイク・ホイットニーはGlobal Researchの常連寄稿者。マイク・ホイットニーによるGlobal Research記事


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2008年2月16日 (土)

果てしない戦争:フランスに助けを乞うブッシュ

ポール・クレイグ・ロバーツ

Global Research、2008年2月13日

Information Clearing House

「兵士達を支援しよう!」というのが、イラクとアフガニスタンに対するブッシュの侵略に資金を拠出し続けるため、民主党が与えた口実だ。だが、もちろん、戦費拠出が、兵士達を支援することはない。戦費拠出は、兵士たちの命と安らぎを、何十万人のイラク人とアフガニスタン人男性、女性、そして子供たちのそれとともにかみ砕き、吐き出す悪の機構を支援するのだ。戦費拠出は、ブッシュのイラクとアフガニスタン侵略と、二つの国々を傀儡国家に転換するための占領行為の継続を支援するのだ。

世論調査で、大半の兵士とその家族は、ブッシュの侵略を支持していないことがわかっている。ロン・ポールの共和党大統領候補指名キャンペーンが、軍関係者家族からの寄付の最も大きな割り当てを獲得した事実も、兵士たちと、彼等をイラクとアフガニスタンに駐留させて「支持する」という連中との間の深い溝を明確に示している。SUVの後ろで「兵士たちを支援しよう」と宣言するリボン・ステッカーは全て、本当はイスラム教徒に対するブッシュの侵略戦争を支持しているのだ。

ワシントン・ポスト(2008年2月9日)によると、一般教書演説での、軍人たちが使っていない教育給付金を家族に振り向けることを認めるという提案に対し、ブッシュの3.1兆ドル連邦予算は一銭も財源をさいてはいない。ブッシュは全国放映された演説で、喝采を受けたが、兵士たちとその家族は、ブッシュ予算では何の金も割り当てられていない。

政府のアナリストは、教育給付金は年間1-20億ドル程度かかると見積もっているが、戦争二日間分の拠出額と同じだ。

ブッシュと議会が兵士たちに与えたがっている金は、彼等に戦争をさせておくために必要なものだけなのだ。イラクから生還した、肉体的にも、精神的にも傷ついた兵士たちに対する世話が足りない悲惨な話は誰もが耳にしている。

対照的に、ブッシュの戦争に資金拠出するため、ブッシュと議会は現金支出と未来原価とで、既に少なくとも1兆ドル使っている。アメリカ人なら誰だって、他国のインフラストラクチャーを爆破し、何十万人もの国民を殺害するよりもっとましな、この莫大な資産の使い道リストが書ける。

これまでの所、ブッシュのイラクとアフガニスタン侵略によって、ろくなことは何も達成されていない。誰でも良識がいささかでもある人にとっては、2002年、2003年3月18日ブッシュのイラク侵略の半年前、侵略が戦略上の大失敗であることは明白だった。ウイリアム・S・リンドや私と他の人々は、2002年10月にそう予言した。三年後、元米陸軍中将で国家安全保障局の元局長のウイリアム・オドムが、ブッシュのイラク侵略は「アメリカ史上最大の戦略的大失敗だ」と宣言して、私たちの正しさを証明してくれた。もしも国家安全保障局の局長が「戦略的大失敗」を目の当たりにしても、そうとわからないのであれば、一体誰がわかるだろう?

オドム陸軍中将の評価は確かに正しい。ブッシュ、チェニー、ネオコン、そしておべっか使いのマスコミは完全に間違っていたのだ。今の状況をご覧あれ。スンナ派武装勢力を打ち破ることができず、アメリカという「超大国」は、武装勢力の指導者たちに、アメリカ兵士を攻撃しないよう何千万ドルもの賄賂を支払うという手段を使うしか方法がなくなっている。更にブッシュは武装勢力に「アルカイダと戦う」ための武器を供給している。スンナ派指導者たちは喜んで、その金と武器を受け取っているが、自分たちの国を破壊し、シーア派を日の当たる場所においたアメリカという敵と、どれだけの期間、彼等が協力者であり続けるのだろう?

デモクラシーの名の下にサダム・フセインを転覆させたブッシュとネオコンが、イランと組んでいる大半のシーア派を、イラク新たな支配者の立場におこうとするのは誰の目にも明らかだった。今のところ、イラクのシーア派は、アメリカ占領に反対する真面目な武装勢力には参加せずに、時機をうかがっている。その代わり、彼等はスンナ派のように、関心の大半をお互いに各地区内での民族浄化に向けている。依然としてアメリカ人がうまくやって行けるよりは高いレベルではあるにせよ、戦闘活動が減少している理由は、大半の地区がもはや分離されており、アル・サドルが自分の民兵に休戦を命じており、スンナ派武装勢力が、アメリカ兵士を攻撃しないように金をもらっているからだ。

ブッシュは戦争を始め、今やその戦争で負けるのを防ぐため、アメリカ兵士を攻撃しないようにとブッシュがイラク人たちに金を支払っているのだ!

スンナ派とシーア派は益々強くなっており、伝統的アメリカ軍方針に反する、長引くたて続きの戦闘服務期間のため、アメリカ軍兵士は疲労困憊し、志気をくじかれている。

ブッシュの侵略が核武装したパキスタンを不安定化させるだろうことも明白だった。2月8日、ベテラン海外特派員ウォーレン・シュトローベルは、マクラッチー紙で「パキスタンは今やアメリカ対テロ戦争の中央戦闘正面となった。」と報道した。2月9日、ワシントン・ポストは、「パキスタンは、新世代の、聖戦思想を受け入れて、親西欧政府[アメリカから金をもらっている傀儡の簡略表現]を倒そうとしている現地と国際的テロリストと同盟している、百戦錬磨の過激派という増大する脅威に直面していると、アメリカ諜報機関幹部は昨日記者団に語った。」と報じている。

タリバンと同盟しているパキスタン人部族に対するパキスタン軍の戦闘にアメリカ軍兵士も参加させるよう、アメリカ高官はパキスタンに圧力をかけてきたが、無駄だった。「匿名を条件に話した」アメリカ高官は、オサマ・ビン・ラディンとタリバン指導者ムラー・モハンマド・オマールが、最高幹部たちと一緒にパキスタンにいるのと主張して、パキスタンにおけるアメリカ軍の役割拡張に対する支持を喚起しようとしていた。アフガニスタンでの戦争に勝利するために、ブッシュはパキスタンを爆撃したいのだ。

使えるアメリカ兵は全てイラクに縛りつけられているため、アメリカはNATOの兵士たちを、再生したタリバンに反撃するための傭兵として使おうとしている。ヨーロッパ人は、アメリカ軍団のヨーロッパ版代理人としての自分たちの役割にうんざりしており、NATOの司令官たちは、アフガニスタンにおけるNATOの敗北を語りつつある。

NATOはソ連のヨーロッパ侵略に対抗するために作られた同盟だ。アメリカは、無用なNATOを海外におけるアメリカの火遊び用兵士の供給源として、18年間も存続させ続けた。ヨーロッパ人はアメリカ帝国のための傭兵であり続けることにあきている。特に民間人を虐殺する役には。

喉から手が出るほど兵隊が欲しいアメリカ国防長官ロバート・ゲーツは、ヨーロッパ人を「国際テロ」の脅威でおどかそうとしている。しかしヨーロッパ人は、ヨーロッパにテロをもたらす最良の方法は、アメリカ人のためにイスラム教徒との戦争に派兵することだということがわかっている。ゲーツが是が非でも欲しいドイツとフランスの兵士たちを手に入れられるかどうかは、アメリカがドイツとフランスの指導者、アンゲラ・メルケルとニコラス・サルコジに、たっぷり何十億ドルも与えて、二人が自分たちの党派と別れ、世論を無視して、両国の兵士を中東におけるアメリカとイスラエルの覇権で死ぬべく派兵するほど大胆にさせられるか否かにかかっている。

ゲーツはヨーロッパに、NATOの存続は危機に瀕していると語った。「私たちは、進んで戦おうという国々とそうではない国、という二重構造の同盟になってはならず、また、なることはできない。」アメリカ政府幹部にしては、極めてまれな、わずかの良心の表明として、先週ミュンヘンでのNATO会議で、イラクに対するアメリカへのヨーロッパ人の怒りが、ヨーロッパがアフガニスタンでタリバンと戦うのに十分な軍隊を派兵しようとしてくれない理由だとゲーツは認めたが、それによって、ゲーツが不正直にも「アフガニスタンにおける国際的任務」と呼んだものが、失敗に瀕しているのだ。

アフガニスタンの「任務」など、イラクの「任務」と同様、アメリカとイスラエルの覇権の為の任務なのだ。アフガニスタン侵略の公式理由は、9/11とタリバンがオサマ・ビン・ラディン引き渡しを拒否したことだとされている。こうした理由は、ヨーロッパ、NATO、あるいは、いかなる「国際的任務」とも全く無関係だ。イラク侵略の公式的理由は、アメリカに脅威を与えるのだという、存在するとされたが、実際には存在しなかった大量破壊兵器であり、もう一つはより致命的で、ブッシュ政権によれば、9/11をしかけたことにあるのだ。

もしアメリカが今、負けた二つの戦争で、危うく助かるために外国の兵士が欲しいというのであれば、アメリカはそれをイスラエルに要求すべきなのだ。イスラエルこそが、今アメリカが中東で戦争をしている理由なのだ。イスラエルに兵士を供給させよう。ブッシュ政権を支配し、アメリカを違法な戦争に引きずり込んだネオコンは、イスラエルの極右政権と組んでいる。ネオコンの狙いは、イスラエルの領土拡大にとってのあらゆる障害を除去することだ。シオニストの狙いは、ヨルダン川西岸全部と南部レバノンを手に入れることで、将来はもっと要求するだろう。

あのセリフ「任務は完遂された」は覚えておられるだろうか? ネオコンが得々と「簡単に勝てる戦争」を約束したのを覚えておられるだろうか? 無知にも「タリバンを打倒した」と自慢していたのは覚えておられるだろうか? これらの嘘は全て、イスラエルの利益のため、中東における果てしのない戦争にアメリカを縛りつけておくべく仕組まれていたのだ。ブッシュの侵略に他の理由などない。ブッシュと彼の政権全体が、タリバンやイラクの大量破壊兵器について白々しい嘘をついたことは良く承知している。

ブッシュ政権とは、一体何という無知と詐欺の塊だろう。ブッシュは、イラクで敗北し、アフガニスタンで敗北し、パキスタンは彼の目の前で崩壊しつつあり、今や彼は、自分のネオコン幹部にとってのけなし相手として格好のおもちゃだったフランスに、アフガニスタンで助けてもらうため、派兵を請い願うまでに落ちぶれた。

ブッシュは、アメリカをなんとも大変な物笑いの種にしてくれたものだ。この全くの痴れ者とその支持者たちは、一体何という破滅をアメリカにもたらしたことだろう。ネオコンどもは、一体何という売国奴だろう。連中は最後の一人まで、大反逆罪のかどで、即座に逮捕されるべきだ。ネオコンこそがアメリカ最大の敵であるのに、しかもその連中がわが政府を牛耳っている! 全てのアメリカ人は、6年間のブッシュの「対テロ戦争」が初期警察国家であることを示さなければならない。

今出番を待っているのは狂ったジョン・百年戦争・マケインだ。アメリカ人有権者は、この発狂した党がアメリカを全滅させる前に、共和党を全滅させるだろか?

ポール・クレイグ・ロバーツは、レーガン大統領第一期で財務次官補をつとめた。元ウォール・ストリート・ジャーナルの副編集者。以下のような多数の学問的役職を持っている。ジョージタウン大学、戦略国際問題研究所、ウィリアム・E・サイモン講座教授、フーバー研究所、スタンフォード大学上級研究員。フランス大統領フランソワ・ミッテランから、レジオン・ド・ヌール勲章を授与された。

ポール・クレイグ・ロバーツによるGlobal Research記事


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2008年2月15日 (金)

アメリカ軍はなぜいまだに沖縄にいるのか? 1997年4月

JPRI Critique Vol. 4 No. 2:1997年4月
特別報告:沖縄とアメリカ軍

アメリカ軍はなぜいまだに沖縄にいるのか?

チャルマーズ・ジョンソン

ジャパン・タイムズ編集者宛の手紙(1997年2月16日)で、アメリカの軍事理論家ラルフ・コッサは、沖縄の太田知事を「自分が暮らしている地政学的環境に対する理解の欠如(あるいは拒否)」と非難した。コッサは更に「アメリカの軍人たちが、日本の(そしてアメリカの)国家安全保障という利益防衛のために、自らの命を賭している事実」に対する太田知事の鈍感さをたしなめた。

しかしこの発言は意味をなさない。アメリカ下院議長であり、アメリカ政治指導者中で三番目の古株、ほかならないニュート・ギングリッチ本人が、1995年7月の演説でこう語っている。「アメリカ合州国を防衛するのに、今日の防衛予算は不要です。今日の防衛予算は、世界を率いるために必要なのです。世界をひきいること[つまり、アメリカの覇権]をあきらめる覚悟さえあれば、ずっと少ない国防予算ですむのです。」

たとえアメリカ軍がアメリカを守るために沖縄にいるわけではなくとも、アメリカ軍は日本を防衛するためにそこにいるのだ、とコッサは言う。しかし、朝日新聞の軍事記者、田岡俊次は、核兵器を除いては、1950年代後半以来、日本は自国の防空責任を負ってきたと最近書いている。田岡によると、アメリカ軍撤退よって日本が追加支出する必要は皆無だという。

アメリカの沖縄駐留を支持する人々の中には、兵士と航空機は、いかなる緊急時にもすぐ対応するための「前方展開戦力」だと言うものもいる。しかし沖縄そのものは、将来いかなる紛争の現場になりそうもない。沖縄に駐留するアメリカ軍は、たとえば韓国なり中東における、本当の交戦地帯まで輸送される必要があるだろう。佐世保に停泊するアメリカの強襲揚陸艦は、沖縄の膨大なアメリカ軍を輸送するのに十分なほど大きくはない。本当の危機にあたっては、沖縄のアメリカ軍はそのまま立ち往生する可能性が高い。

それならなぜ彼等はそこにいるのだろう? 植民地主義者として、つまり第二次世界大戦の結果、東アジアに存在するようになったアメリカ帝国の代表として、彼等は沖縄に駐留しているのだと私は考える。東アジアにおけるアメリカ合州国の初期の植民地前哨基地フィリピンが1898年のマニラ湾戦の結果であったのと同様に、現在の東アジアにおけるアメリカの植民地前哨基地、沖縄は、1945年の沖縄戦の結果だ。沖縄は過去50年間、1910年から1945年迄の間、日本の植民地としてあった朝鮮と同様の国際的立場のままでいる。

沖縄と韓国は、4つの特定の面でお互い似通っている。第一に、公式の法律的構造という点で、日本人は常に朝鮮人は日本支配に同意したのだと主張するが、これは丁度アメリカと日本双方が、日本政府は単にその領土の一部をアメリカに貸しているに過ぎないと主張するのと同じだ。これはもちろん、日露戦争の過程における日本の朝鮮軍事占領と、第二次世界大戦の過程におけるアメリカ合州国の沖縄軍事占領を無視している。

第二に、日本は朝鮮で(結果的には無駄にではあったものの)現地の人々の国民性を破壊しようとした。日本はこれを教育を通して行い、創氏改名を強い、朝鮮語を抑圧した。1950年代と1960年代の間、アメリカは同じことを沖縄人に対して試みていた。ニュースを沖縄方言で放送し、人々を琉球人と呼ぶことで、アメリカは沖縄人の日本に対する帰属意識を弱めようとした。

第三に、朝鮮の日本人と沖縄のアメリカ人は、それぞれの占領が二つの地域の経済発展に貢献したと頑強に主張している。だが韓国が日本支配から解放された後初めて、冷戦で分断されていたにもかかわらず、世界で最も豊かな国の一つになったのだ。沖縄もアメリカ基地が撤去された後に、初めて繁栄する可能性が高い。

第四に、日本人は朝鮮占領は日本の安全保障の為に必要だったと主張した。朝鮮は「日本の心臓に突きつけられた短剣」のようなものだと言われていた。しかし吉田茂元首相が再三指摘したように、もしも日本が朝鮮を占領していなかったなら、日本はアジア大陸に関与せずに済み、1930年代と1940年代における中国との悲惨な戦争も避けられただろう。東アジアの安全保障と安定の維持のために、アメリカ合州国の駐留が必要だという主張も、同様に疑わしい。アジアが平和で安定しているのは急速な経済成長のおかげであって、外国軍隊駐留のせいではない。

韓国と沖縄の違いは、韓国は50年前に植民地支配から解放されたが、沖縄は二十世紀末時点でさえ、依然として半植民地的飛び領土のままだということだ。

本エッセイの日本語版は琉球新報1997年3月16日に掲載された。

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英語原文のURLwww.jpri.org/publications/critiques/critique_IV_2.html
(日本政策研究所web)

(訳注:webでは琉球新報の日本語版がみつからないため、翻訳した。)

原文では、上記エッセイと並んで、太田知事(当時)のエッセイがある。

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参考:Democracy Nowでの放送の書き起こし原稿翻訳(彼の最新刊についての話)

チャルマーズ・ジョンソン: 『復讐の女神ネメシス: アメリカ共和国最後の日々』

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この文章が書かれて10年以上たった現在、属国化の程度はますますひどくなっている。

「アメリカ軍はなぜいまだに日本にいるのか?」 と読みかえれば、そのままだ。

少なくとも、日本の「国としての独立の度合い」、エクアドルとは比べ物になるまい。

番外編・エクアドル、アメリカ軍駐留拒否へ

「アメリカ軍はなぜいまだに日本にいるのか?」という話題、決してマスコミは扱わない。9条「壊憲」のための記事・番組なら作るが、安全保障条約という占領保障条約廃棄についての議論は意図的に、完全に除外している。マスコミは本来、大本営提灯報道組織だ。

田岡俊次氏の言説「アメリカ軍が日本を守っている」神話の実態をあかしてくれる。彼の新刊「北朝鮮・中国はどれだけ怖いか」の紹介は、たとえば「タカ派はバカ派」をどうぞ。

田岡俊次氏も出演している、パックイン・ジャーナル(Yahoo!動画)も是非ご覧を。

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2009年、4月、フィリピン人のカルデロン夫妻が、「違法」入国のかどで、強制退去させられた。

一方、アメリカ軍は、沖縄で、本土で、「合法」ということで、やりたい放題。

違法入国をしたとはいえ、入国後、真面目に仕事をして、日本人の同僚から、涙で送られた夫妻。

合法?とはいえ、戦闘機発着による、轟音公害の判決の日にも、堂々と編隊飛行を行う宗主国の軍隊。

入国・滞在が、違法であるか、合法であるかということと、国民(庶民)に対する寄与とは、必ずしも関係はないだろう。

合法滞在し、時に(いや頻繁に)おきる宗主国の皆様による違法行為は許容範囲というのは売国行為だ。

カルデロン・ノリコさんの中学の周辺で、「国に帰れ」というデモをした皆様、はたして、嘉手納や普天間で、「国に帰れ」というデモをしておられるのだろうか?そうでなければ、ダブル・スタンダード(二枚舌)だろう。北方領土返還!という意見には同意するが、まず膨大な同胞が暮らす沖縄から、基地をなくしてから、領土返還を要求するならば、説得力は増すだろう。もしもそういう趣旨で、南方基地の領土返還運動もされるなら、貧者の一灯、寄付もやぶさかではない。

文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ『毒蛇山荘日記』の下記記事も是非ご一読を。

チャルマーズ・ジョンソンの沖縄論---アメリカから見た沖縄少女強姦事件の意味と無意味。

2008年2月14日 (木)

ケーブルと陰謀について

2008年2月7日

印刷版The Economistから

いささかゆき過ぎに見えるオンラインの熱狂

1月30日、アレクサンドリア北5マイルで、とうやら船の錨らしいもので二本の海底ケーブルが破損した時、それはインターネットの脆弱性に対する注意喚起のようなものに見えた。ケーブルの一本は、インドのリライアンス・グループの子会社FLAGテレコム所有、もう一本(SEA-ME-WE 4)は16社の通信企業によるコンソーシアムの所有で、スエズ運河を経由するデーター通信のほぼ90%を担っていた。接続が切れると、ヨーロッパと湾岸諸国と南アジア間の、ほとんど全てのインターネット・リンクが駄目になる。

エジプトは即座にインターネット接続の70%を失った。西インドの発信機能の半分以上が停止し、インドのアウトソース産業を混乱させた。以後数日間にわたって、ケーブル運営会社が新たな経路を探る間、アルジェリアからバングラデシュまで、7500万人のインターネット・リンクが途絶、切断されたのだ。

より詳細を読むには、ここをクリック!

だが、2月1日、もう一本のFLAGテレコムのケーブルが損傷した時には、今度はアラビア半島でも反対側の、ドバイの西でだったが、話の展開が変化した。spyd3rwebという名のインターネット・ユーザーがdigg.comに「ケーブル1本 = 事故、ケーブル2本 = 事故の可能性、ケーブル3本 = 意図的な破壊活動によるもの」と書いているように、陰謀説が急速に広まりはじめた。

defensetech.orgの投稿記事は断言している。「これらのケーブル切断が、意図的な悪意ある行為であった可能性を、熟考する必要がある。仮に最初の出来事は、単に悪意はないものではあったが重要な出来事だったとしても、二度目のものは、テロリストを模倣する連中のしわざでという可能性がある。」あるいは、アメリカの非道だと他の連中は言う。ブレーキー・ラットと言う名のユーザーは「アメリカ海軍は、一時、支援潜水艦上に取り付けた特殊チャンバーを使って、技術的に海底光ケーブルを盗聴することができた。」と報じている。ギャロッピング・ビーバーという名のウエブ・サイトはこう質問している。「米海軍潜水艦ジミー・カーターはどこだ?」この攻撃型原子力潜水艦は、どうやら姿をくらましているようだ。

エジプトの運輸大臣が、ケーブルが敷かれていた場所の航路のビデオ映像を検討したが、出来事の前後12時間内に、断線箇所上を航行した船舶はない(該当地域は、実際、航海禁止だ)と発表し、船の錨以外の何か不気味なものが原因だという考えが勢いを得た。更にもう一本のケーブル、カタールとアラブ首長国連邦間、が2月3日に途絶して、疑惑は広がった。「偶然の一致の範囲を超えている!」とArabianBusiness.comのあるユーザーが書いた。

実際、四度目の断絶は不審なものではない。停電のせいで、所有者がネットワークを止めたのだ。だがその頃には、陰謀論者たちは過熱していた。掲示板Slashdot.orgには、2月1日にイランは全てのインターネット・アクセスができなくなったと書かれている。「通信途絶が意味するものはただ一つ、侵略だ」と、映画「スター・ウォーズ」のセリフを引用してbigdavexは書いている。通信途絶が回復したので、パキスタンのブロガーたちが、どっと戻ってきた。彼等は言う。破損したケーブルによって、テヘラン石油取引市場の開設が遅らされた。pkpolitics.comは、市場は、ドルの大量売りを招いていたはずで、「それによって[アメリカ]経済は瞬時に崩壊していただろう」。ニュー・ワールド・オーダー101.com (nwo101.com) のマーカス・サレクはこう付け加えた。「プーチン大統領は、ロシア空軍に対して、ロシア国家にとって極めて重要な海底ケーブルを守る緊急行動をとるよう命じた。」

一つ小さな問題がある。イランのインターネット接続は決して失われなかったのだ。インターネット・モニター企業レネシスのトッド・アンダーウッドとアール・ズミエフスキーは、イランと接続する695のネットワーク中、4/5は、影響を受けなかったと報じている。良く検討すれば、他のほとんどの説も消滅しよう。おそらくアメリカ海軍は、光ファイバー・ケーブルを盗聴できるのだろうが、一体どうやっているのかは不明だ。2000年の欧州議会のある報告では「光ファイバー・ケーブルは、高周波信号を漏らさないので、誘導磁界を使って盗聴することはできない。[諜報機関]は光ファイバーの盗聴法研究に膨大な資金を投じたが、伝えられるところによれば、ほとんど成功しなかった。」ことが明らかになっている。

一週間に何本ものケーブルが切れるというのはまれなことかも知れないが、起こりうるのだ。海底ケーブルを修理する企業グローバル・マリン・システムは、昨年、大西洋で50本以上のケーブルが切れたり、損傷したと言う。大海には非常に多くのケーブルが縦横に張りめぐらされているので、一カ所の切断はほとんど影響しないのだ。スエズ運河おにおける損傷が特異だったのは、それが「二つの大陸の」通信が、わずか三本のケーブルによって担われている箇所で起きたということだ。更なるケーブルが敷設されつつある。今の所、妥当な結論はただ一つ。インターネットは場所によっては脆弱だが、次第に堅牢になりつつあるのだ。

元記事のURLwww.economist.com/world/international/displaystory.cfm?story_id=10653963

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先に訳した別記事FLAG社海底ケーブル三度目の断線、今度はUAE、オマーン間の関連

The Economist記事の存在、「ジャパンハンドラー」著者、アルルの男・ヒロシさんにご教示いただいた。

ブログ「ジャパン・ハンドラーと金融情報」に、既に本件にまつわる記事を書いておられる。

2008年2月13日 (水)

帰って来た冷戦:アメリカ海軍ロシア爆撃機を要撃

Kurt Nimmo

Truth News

2008年2月11日

AP通信報道から:

    先週末、アメリカの戦闘機が西太平洋で、米海軍航空母艦上空すれすれに飛行した一機を含め二機のロシア爆撃機を要撃した、とAP通信が報道した。

    アメリカ軍筋は、一機のロシアのツポレフ95が、米海軍航空母艦ニミッツの真上を、およそ600メートルという低高度で二度飛行し、もう一機の爆撃機は80キロ先で旋回していたと述べた。当局筋は匿名を条件に語っているが、これは飛行についての報告は秘密として、機密扱いになっているためだ。

大変な秘密なので、わが何兆ドル規模「国防組織」は商業マスコミに漏らしたわけだ。

万一、いつか近い将来、放射能障害のおかげで、痛みが倍増し、はらわたを吐き出したり、口や耳いたるところから流血したりするような目にあったなら、ミサイル防衛システムをポーランドとチェコ共和国に設置する計画、ちようど数十年前ロシア人がキューバにミサイルを設置しようとしたのと同じことなのだが、そうした犯罪的瀬戸際政策を押し進めるという精神病患者のブッシュと彼のネオコン人形つかいどもを、とがめて頂きたい。

キューバ・ミサイルは、すんでのところで熱核戦争を引き起こすところだった。

東ヨーロッパのミサイル・システムについて、ばか者ネオコンどもは、それは防衛用なのだと称している… イランに対しての! 明らかに、誰か地図をみて確認するか、地理学入門の再教育講座を受ける必要がありそうだ。

    アメリカ側とロシア側の間で何ら口頭でのやりとりは行われておらず、ペンタゴンは、アメリカ合州国によるいかなる抗議の届けも聞いていないと当局者は語った。歴史的に、冷戦中は、こうしたことは余りに日常茶飯事だったので、こうしたことへの外交抗議がされた前例がない。

こんにちは、新たな冷戦にようこそ。考えてみれば、最後の爆弾はそれこそ何兆円もかかり、世界中で放射線公害を引き起こしたのだ。小学校の生徒時代に、万一アカが近くに核爆弾を投下したら、机の下にうずくまれ、と命じる妄想的な大人たちに私は脅かされた。後年、水爆がどこか近くで爆発すれば、もちろん結果として、我々は瞬時に灰になるのだから、尻にお別れのキスができるように、大人は我々をそういう姿勢にさせたのだと説明を受けた。

ああ古き良き昔。

アメリカとロシアが何十億ドルもする飛行機で、またもや綱引きごっこをしているからには、そろそろ核爆弾演習と裏庭の防空壕を、復活させる頃合いではなかろうかと思う。

http://www.truthnews.us/?p=1931

2008年2月12日 (火)

軍国主義とアメリカ帝国:日本政策研究所所長チャルマーズ・ジョンソンとの対話 04年1月29日

ハリー・クライスラー


撮影 ジェーン・シェール

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政治学者から大衆に向けて政治を論じる知識人への転身

チャルマーズさん、バークレーにようこそおかえりなさい。

どうもありがとう。お招きいただいて嬉しく思います。

社会科学者から、大衆に向けて政治を論じる知識人へと変わられたことを、どのようにご説明されますか?

まあ余り首尾一貫性は要求しないようにお願いします。ジョン・メイナード・ケインズは、一貫性がないことを非難されて、言っています。「新しい情報を得たときに、私は立場を変えます。 で、あなたは、新しい情報を得たらどうされるのでしょう?」

私は非常に多くの情報を得ました。特に1991年以降と、ソ連崩壊以来。それまで私は冷戦の戦士だったというのが真実です。私はソ連の脅威を信じていました。

それに、ご自身を「槍兵」とさえ言っておられた

「帝国の槍兵と」

「帝国の」ええ、ええ。

それは『アメリカ帝国への復讐』のまえがきですね。ベトナム戦争の間、私はCIA国家評価室の顧問でした。しかし、私が考え方を変えて、こうした物事を見なおすようになった理由は二つあるのです。一つは分析にもとづくもので、もう一つは具体的なものです。一つはソ連の終焉です。平和の配当として、アメリカ合州国から、ずっと多くのものを期待していました。今日のロシアは、どのような点でも、かつてのソビエト連邦とは違うと思っています。ずっと小規模な国です。アメリカ合州国の伝統として、アメリカはもっとずっと徹底的に軍の動員解除をするだろうと期待していました。世界におけるアメリカの役割をもっと真面目に見なおしてもよかったのです。沖縄の様な場所にいる兵隊を帰国させて。そうではなく、アメリカは、東アジア、中南米で、冷戦構造をてこ入れするためにできることなら何でもやったのです。新たな敵を探し出すことが始まりました。これが現在のブッシュ政権内ネオコンのルーツです。私はこれで本当に衝撃をうけました。本当は、冷戦というのは、第二次世界大戦以来機能し続けてきたアメリカ帝国プロジェクトのための、もっとずっと奥深い何かの隠れみのではないのか? そうに違いないと私は考え始めました。

1990年代末に私が『アメリカ帝国への復讐』を書くようになった二つ目の理由は[具体的なものでした]。沖縄県、日本の最南端の県で、日本で最も貧しい県で、プエルトリコに相当する所です。19世紀末に編入されて以来、沖縄は常に日本人によって差別されてきたのです。県知事の太田昌秀氏は元大学教授です。1996年2月に彼が、1995年9月4日、沖縄中央部にあるキャンプ・ハンセンの二人の海兵隊員と一人の水兵が、12歳の少女を誘拐し、殴打し、強姦したという出来事を踏まえて、私が知事の同僚たちに講演をするよう、沖縄に招待してくれたのです。そこでは、安保条約の署名以来アメリカ合州国に対する最大のデモが行われていました。私はそれまで沖縄に行ったことがありませんでした。昔、朝鮮戦争の頃、私が海軍にいた時に、船で当時バックナー・ベイ、今の中城湾に入り、停泊しました。乗船していた他の将校たちは上陸しました。私は双眼鏡で眺めて見て「ここは私には向かない」と思いました。でも船が非常に美しい礁湖に投錨していたので、私は船の周囲を泳ぎました。それで、沖縄の海に入ったことはあるのですが、陸地にはこれまで触れたことがありませんでした。

38の米軍基地が、ハワイ諸島のカウアイよりも小さな島、130万人がひしめいて暮らしているところに、第三海兵師団の基地がありますから... 戦闘機を持って駐留している影響を見て、衝撃を受けたと申し上げなければなりません。アメリカ国外にある唯一の海兵師団です。それで、この問題を研究しはじめたのです。

1995年の強姦に対する反応、例えば、現在は、統合参謀本部議長で、当時駐日米軍司令官だったリチャード・マイヤーズ将軍の反応は、彼等は三つの腐ったリンゴに過ぎない、悲劇的な出来事で、信じがたいほど例外的だというのでした。調査すると、アメリカ軍兵士が沖縄で犯して軍法会議にかけられる性暴力犯罪の数値は、一カ月に二件であることがわかります! これは例外的事件ではありませんでした。子供が極めて幼く、強姦された後、届け出たがらない多くの沖縄女性と異なり、社会規範に完全に服従してはおらず、お返しをしようとしていた事実を除いては。これによって、私が大いに尊敬している「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」という非常に有力な組織が生まれることとなったのです。

沖縄を研究しはじめたのですが、私の最初の感情は、またもや、防御的なアメリカ人帝国主義者として、沖縄は例外的なのだというものでした。あまり人がいかない場所で、報道陣は決してゆきませんし、軍は居心地がいいのです。時間がたつにつれて、こうした種類の基地や世界の他の場所を調べてみて、これが全く例外ではないことがわかったのです。これは典型なのです。あるいは沖縄では他の場所より密集度が多少高い可能性はありますが、環境破壊、性犯罪、飲み屋での喧嘩、飲酒運転、次から次のこうした出来事のすべてが、725の基地(国防省が認めている数値であり、[本当の]数値は実際はこれよりはるかに多い)で起きているのですが、この725の基地はアメリカが他国に置いているものなのです。それがまず警告として『アメリカ帝国への復讐』を、私が書くようになった理由なのです。

しかし、また、それで本書を書かれることにもなったのですね。(表紙を見せる)

私たちの研究所で刊行したものです。

「沖縄: 冷戦の島」ですね。あなたが編集された。沖縄の様々な側面を検討していますね。ここであなた方が主張しておられるのは社会的費用だけが問題なのではなく、ある種民主的な生活を送るための沖縄の人々の権利を侵害していることですね。

ええ、それについては疑問の余地がありません。イラクにおけるアメリカ合州国についての議論で、戦後、日本にデモクラシーをもたらしたというアメリカの素晴らしい[行為]なるものを、まるで、アメリカ人従軍牧師たちが、そうするのが非常にうまかったかとでも言うように、ブッシュや他の連中が、何度も繰り返して語っていることを、私はきわめて不届きなことだと思います。日本をだしにして。連中はいつも沖縄を除外せざるを得なかったことを申し上げなければなりません。というのは、沖縄での戦闘、つまり第二次世界大戦最後の壮大な戦闘から、最もひどかった一つの1972年迄の間、沖縄は全くペンタゴンの植民地として運営されていたのです。この島は安保条約に含まれていなかったのです。沖縄の首長は軍中将でした。ほとんど誰も訪れない隠れ家だったのです。

そして1972年に、沖縄の状態に対する大変な抗議の後、沖縄は日本に返還されて、安保条約のもとに入りました。ニクソンとキッシンジャーが、当時なし遂げた合意は、基地は全く変わらないようにするというもので、基地はいまだに存在しているわけです。本質的に、沖縄は、日本人によって、ごみ廃棄場として使われているのです。日本人は安保条約は欲しいのですが、彼等はアメリカ軍には日本本土のどこにもいて欲しくないのです。それで彼等は、申し上げたように、プエルトリコの等価物に押しつけ、状態が悪化するのです。現在の沖縄県知事、相当保守的な人物である稲嶺氏でさえ、それでも、常にこう言っています。「私たちは火山の山腹で暮らしているのです。地下のマグマの音が聞こえています。噴火の可能性があるのです。噴火すれば、ベルリンの壁の破壊がソ連帝国に対して意味したのと同じ効果を、あなた方の帝国にもたらしますよ。」

おっしゃっていることを要約させていただくと、二つのものごとの間には、シナジーがあったということですね。一つは、冷戦機構は取り壊されなかったというあなたの認識。

その通りです。

そして、あなたの関心が大変に広く、また学識が非常に深いので、あなたがこの地域に対する経済政策についても語っておられること。それで、冷戦終末時点に、朝鮮に対するアメリカの政策に関しても、もう一方では、日本に対するアメリカの政策に関しても、何も修正はありませんでした。しかし沖縄経験のおかげで、あなたは冷戦体制のかなめであった、こうして側面の中を覗くことができたのですね。

うまい表現ですね。一言で言えば、ゴルバチョフは実際にソ連帝国を解体しようと試みたのです。彼は、改革その他の必要性から、帝国が自らを解体しようとした、歴史上例外的な事例です。ロシア人は、1989年迄には、東ヨーロッパの惨めな小国との付き合いよりも、フランスやドイツとの付き合いを望んでいたのです。ソ連内に構築されていた冷戦体制に対する既得権益によって、彼は急に止められました。全く同じ種類の、冷戦による既得権益が、国防省に、軍産複合体に、諜報機関にも存在することを私は発見し始めました。そして、連中は好き放題にやっていたのです。

次のページ: 『アメリカ帝国への復讐』英語原文

Chalmers Johnson Interview:   Conversations with History; Institute of International Studies, UC Berkeley

http://globetrotter.berkeley.edu/people4/CJohnson/cjohnson-con1.html

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参考:2007/04ブログ翻訳記事『復讐の神ネメシス:アメリカ共和国最後の日々』(デモクラシー・ナウ放送の書き起こし)

彼の2003年論文「レイプ・オブ・オキナワ」を是非お読みください。彼の沖縄論も。

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産経「新聞」に下記の記事が書かれたという。新聞や言論人の品格がここまで落ちたことは無念、という以外になし。

鬼畜への手紙という記事を載せている「なごなぐ雑記」ブログがある。おっしゃるとおり。そして下記が、その対象となっている「日本を代表する人物」による文章だ。

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【政論探求】「反基地」勢力が叫ぶいかがわしさ

2008.2.12 20:06

 日米安全保障協議委員会に設置されたSACO(特別行動委員会)が普天間の全面返還、ヘリポート移設を打ち出してから、もう10年が過ぎた。名護市のキャンプ・シュワブへの移設で日米合意が交わされているが、地元の調整は一向に進まない。

 それにしても、一部メディアのヒステリックな伝え方はいったいどう理解したらいいのか。事件は事件、安保は安保、と冷静に切り離し、日米同盟の死活的な重要さに思いをはせてこそジャーナリズムだ。

 「住民自決は軍命令」と信じて疑わない体質と共通する情緒的反応の弊害を、そこに指摘しないわけにはいかない。

 「知らない人についていってはダメ」。筆者などの世代は子どものころ、親から口うるさく言われたものだ。

 米軍基地が集結する沖縄である。夜の繁華街で米兵から声をかけられ、バイクに乗ってしまう無防備さ。この基本的な「しつけ」が徹底していなかったことは無念、という以外にない。(客員編集委員 花岡信昭)

2008年2月11日 (月)

アメリカを衰亡させる方法:なぜ累積債務危機が、今アメリカ共和国とって最大の脅威なのか

チャルマーズ・ジョンソン

Global Research、2008年1月24日

Tomgram

来月中にペンタゴンは2009年予算を議会に提出するが、それが2008年の驚くほどの予算を更に上回るのはまず確実だ。陸軍や海兵隊同様、ペンタゴンそのものも過度に拡張しすぎて負担がかかっており、陸軍や海兵隊同様に、92,000人の新兵を今後5年間で増強すると予想されている(10,000人あたり12億ドルの推定費用で)。ペンタゴンの対応は決して削減ではなく、常に拡大、常により多くを要求する。

結局、あの悲惨なアフガニスタンとイラクの戦争は、まるで明日のことなどお構いなしに納税者のドルを食いつぶし続けている。更には、熱狂者達が「次の戦争」と呼びたがっている考慮すべきものがある。つまり、将来の為のあらゆる高額兵器、あらゆるジェット機、艦船や、装甲車だ。また、いまだに人気のあるラムズフェルド風「ネット中心の戦争」システム(ロボット無人飛行機通信衛星、等々)も忘れてはならないし、開発中の素晴らしい宇宙玩具は言うまでもない。そして更に、イラクやアフガニスタンで破壊された、大量に交換すべき全ての機器や、負傷し、世話をしなければならない全ての人々がいる。

業界誌アビエーション・ウイーク・アンド・スペース・テクノロジーの最近の社説でこの骨子が読める :

「ワシントンが直面すべき事実は、ほぼ5年間の戦争で、アメリカ軍は一世代前より、そうベトナム時代よりひどい状態におかれており、回復させるためには、過去にはなかったほどの資金計画が必要だ。」

ペンタゴンがプロジェクト取り消しを決定した、ボーイングC-17貨物輸送機のようにまれな場合でさえ、議会を忘れてはならない。武器システムの契約者や下請け業者は、できるだけ多くの州に分け与えられており、それはすなわち仕事を意味するので、議会はそうした削減に二の足を踏むことが多い。(55人の下院議員は、最近万が一2009年予算からC-17用予算が削除されたら「強い否定的な結果になる」と、ペンタゴンに警告した。) 結局のところ、暴食家用の国防メニューということになってしまう。

既にロバート・ゲーツ国防長官は、2009年度の財源は「ほぼ確定している」と語っている。巨大軍産複合体のロッキード・マーチン、ノースロップ・グラマン、ボーイング、レイセオンは、他の点では、あてにならない時期に、自分たちの株が上がるのを見守ってきた。彼等は希望に満ちている。ノースロップのCEOロナルド・シュガーは、こう言っている。「アメリカ合州国のように偉大なグローバル権力は、偉大な海軍が必要で、偉大な海軍は十分な数の船が必要で、船は最新で、能力があることが必要だ」ところで海軍向けの最大の造船業者は誰だろう?

こうしたことの中には驚くべきことなと何もない。特に既にチャルマーズ・ジョンソンのブローバック三部作の最終巻『ネメシス:アメリカ共和国最後の日々』、をお読みになった方には。2007年に刊行されたものながら、帝国の過度な拡張が一般国民にとって何を意味するかに関しての権威ある書物になっている。ネメシスのペーパーバックが世界中の株式市場が暴落している今日刊行された。本書は断然必読書だ(そして、既にお読みであれば、友人用に一部お求め頂きたい)。とりあえずは、ペンタゴンがかき集められる強力な銃砲が、いかにわが国そのものを衰えさせる危機をもたらしているかについての、ジョンソン氏最新の権威ある説明をお読みいただきたい。(関心のある向きは、ここをクリックしてシネマ・リブレ・スタジオのスピーキング・フリーリー・シリーズの新しい映画「チャルマーズ・ジョンソン、アメリカ覇権を語る」のクリップをご覧頂きたい。この中で彼は軍事ケインズ主義と帝国の破産)を論じている。

Tomgram

破産に向かって

ブッシュ政権の軍事的冒険には、今は亡きエネルギー企業エンロンの幹部達とかなり共通するところがある。いずれの男性集団も、自分たちは、エンロンで何がおかしくなったのかについてのアレックス・ギブニーの受賞作映画題名「世界で最も賢い連中」だと思っていたのだ。ホワイト・ハウスとペンタゴンのネオコンたちは策におぼれたのだ。連中は、帝国主義者の戦争と世界支配という自分たちの計画にどうやって資金供給をするかという問題にさえ対処し損ねている。

結果的に、2008年に入ると、アメリカ合州国は自分が、高い生活水準、あるいは、無駄で、あまりにも巨大な軍組織の代金が支払えないという異常な立場にあることに気がついた。膨大な常備軍維持の為の費用、7年間の戦争で壊れたり、消耗したりした装備を更新し、あるいは、未知の敵に対する宇宙での戦争に備えるための目玉の飛び出るような出費を、政府は最早削減しようとさえしていない。そうではなく、ブッシュ政権は、こうした費用のつけを今後の世代に回そうとしているか、支払いを拒否しているのだ。この全くの財政的無責任さは、多くのごまかしの財政スキーム(より貧しい国々に、アメリカに空前絶後の金額の金を貸すようにさせる等)によって隠されてきたが、審判の報いを受ける時は刻々と近づきつつある。

アメリカの累積債務危機には、三つの側面がある。第一に、現在の予算年度(2008年)で、アメリカが、正気とは言えない金額を、アメリカ合州国の国家安全保証とは何ら関係のない「国防」プロジェクトに支出していることだ。同時に、アメリカ国民の最富裕層に対する所得税負荷を、際立って低いレベルに抑えたままだ。

第二に、アメリカの製造基盤の加速的侵食や、アメリカ人の仕事が外国に移ってしまうのを、膨大な軍事支出、いわゆる「軍事ケインズ主義」によって埋め合わせができると我々は信じ続けていることだが、これについては私の著書『ネメシス:アメリカ共和国最後の日々』で詳しく論じている。軍事ケインズ主義というのは、頻繁な戦争、武器弾薬への膨大な支出、そして大きな常備軍、に焦点を絞る公共政策によって、豊かな資本主義経済を永久に維持できるという誤った信念だ。その逆が本当は真実だ。

第三に、(限られた資源にもかかわらず)軍国主義に専念するあまり、わが国の長期的な繁栄に必要な社会インフラストラクチャーや他要求に対し、投資をし損ねていることだ。経済学者達が「機会費用」と呼ぶものがある 何か他のことに資金を支出してしまう為に、実現されないものごとだ。アメリカの公教育制度は、憂慮すべきほど悪化した。アメリカの全国民に医療を施すことができておらず、世界最大の環境汚染国としてのアメリカの責任を無視してきた。最も重要なことは、アメリカは、武器製造より、遥かに効率的な稀少資源の利用である、民需製品の製造業者としての競争力を失ったことだ。これらのそれぞれについて話させて頂きたい。

現状の財政的惨状

アメリカ政府が軍に支出している浪費は、いくら誇張しても事実上、誇張しすぎることは不可能だ。2008年度予算の国防省の予定支出は、全ての他国の軍事予算を合計したよりも大きいのだ。イラクとアフガニスタンにおける戦争代金を支払う為の補正予算は、公式国防予算の一部ではないのだが、それだけでロシアと中国の軍事予算を足し合わせたより大きい。2008年度向け国防関連支出は、歴史始まって以来、初めて$1兆ドルを超える。アメリカ合州国は、他国への武器弾薬で、地球上最大のセールスマンとなっている。ブッシュ大統領の二つの継続中の戦争を考慮外にして、1990年代中頃国防支出は二倍になった。2008年度の国防予算は、第二次世界大戦以来、最大だ。

だが、この途方もない金額を私たちが分解して分析しようとする前に 、一つ重要な警告がある。国防支出の数値は信頼性が低いことで悪名が高いのだ。連邦議会レファレンス・サービスと連邦議会予算事務局が発表する数値は一致しない。インデペンデント・インスティテュートで政治経済の上級研究員であるロバート・ヒッグズは言う。「きわめて確実な経験則は、ペンタゴンの(常に、十分に公表されている) 基本予算総額を倍にすることです。」国防省に関する新聞記事にざっと目を通すだけで、支出に関する統計の大きな差異が現れる。国防予算の30-40%ほどは、「黒塗り」で、つまりこれらの部分は機密プロジェクト用の隠された支出を含んでいる。その中に何が含まれているのか、あるいはその総額が正確かどうかを知る為の方法はない。

この予算の巧妙なごまかしには、大統領、国防長官、および軍産複合体それぞれの秘密主義願望を含め様々な理由がある。しかし、防衛産業による仕事の口と、選挙区向けの事業で膨大な利益を得る議員達には、国防省を支持することに政治的利益があるのが一番大きな理由だ。1996年、行政機関の会計規準を、多少は民間経済に近いものにしようという狙いから、議会は passed 連邦財務管理改善法案。この法律は、全ての政府機関が社外監査役を雇って会計簿を審査し、その結果を公に発表することを要求している。国防省も、国土安全保障省も応じていない。議会は文句を言ったが、法律を無視したことでいずれの役所も罰されていない。結果として、ペンタゴンが公表する全ての数値は疑わしいものと見なさなければならない。

2007年2月7日に報道陣に公表された2008年度国防予算を論じるにあたって、二人の経験豊かで信頼できるアナリスト、New America Foundation's Arms and Security Initiativeのウイリアム・D・ハルトゥング氏と、Slate.orgの軍事記者フレッド・カプラン氏のお世話になった。国防省が、給与、作戦(イラクとフガニスタンにおけるものを除く)と装備に$4814億ドルを要求したことには同意している。二人はまた、一般大衆が実際は基本ペンタゴン予算によって賄われているものと考えがちな「グローバル対テロ戦争」、つまり、二つの継続中の戦争を戦うための「予備」予算の数値1417億ドルという数値にも同意している。国防省は更に、ここまでに言及されていない2007年度の残り期間中の戦費として支払う追加の934億ドルと、きわめて独創的な、2009予算年度のつけにする500億ドルの追加「手当て」(国防予算文書中の新語)を要求している。これで、国防省の支出要求額総計は7665億ドルになる。

しかし、実はまだまだあるのだ。アメリカ軍事帝国の本当の規模をごまかそうとして、政府は長らく国防省以外の省庁に対する主要な軍事関連支出を隠蔽してきた。例えば、エネルギー省向けの234億ドルは核弾頭の開発と維持に使われている。また国務省予算の253億ドルは(主として、イスラエル、サウジアラビア、バーレーン、クエート、オマーン、カタール、アラブ首長国連邦、エジプト、およびパキスタン)の海外軍事援助に使われている。公式国防省予算の他、更に、過度に拡張しすぎたアメリカ軍自体の為の新兵募集と再入隊の奨励金として、イラクでの戦争が始まった2003年のわずか1.74億ドルから、今では10.3億ドルも必要だ。復員軍人援護局は、現在少なくとも757億ドルを得ており、その50%は、これまでにイラクで少なくとも28,870人、更にアフガニスタンで1,708人の負傷兵の中でも特にひどい負傷者の長期医療に使われる。この金額はあまねく不十分だと馬鹿にされている。更に国土安全保障省用の464億ドルがある。

この合計から漏れているものに、司法省向けにFBIの準軍事的活動用の19億ドル、財務省向けに退役軍人基金用の385億ドル、航空宇宙局向けに軍事関係活動用の76億ドル、2000億ドルをはるかに上回る、過去に国債で資金を調達した国防支出用の金利がある。これで、当期予算年度(2008)内の軍組織向けのアメリカの支出は、控えめに計算しても、少なくとも1.1兆ドルとなる。

軍事ケインズ主義

そのような支出は、道徳的に節度を欠いているばかりでなく、財政的に持続不可能だ。多くのネオコンや、知識不十分な愛国心の強いアメリカ人は、アメリカの国防予算は膨大だが、アメリカは世界で最も豊かな国なので、支払う余裕があるのだと信じ込んでいる。不幸なことに、この発言は最早真実ではない。CIAの「ワールド・ファクトブック」によると世界で最も豊かな国家は、欧州連合である。EUの2006年のGDP (国民総生産、国内で生産する全ての商品とサービス)は、アメリカ合州国のそれよりもわずかに上回るものと推計されている。一方、中国の2006年GDPは、アメリカ合州国のそれよりわずかに小さいだけで、日本は世界で四番目に豊かな国だった。

アメリカがどれほどひどい状態かを明らかにするよりはっきりした比較は、様々な国々の「経常収支」から読み取れる。経常収支とは、ある国の純貿易黒字、あるいは貿易赤字と、利子、特許権使用料、配当、資本利得、海外援助の国境を越えた支払い、および他の収入を示すものだ。例えば、日本は何かを製造するためには、日本は全ての原材料を輸入しなければならない。この途方もない支払いを済ませた後でさえ、日本はアメリカ合州国との貿易収支の黒字が年間880億ドルで、世界で第二位の経常収支を享受している。(中国が第一位。)アメリカ合州国は対照的に163位、リスト最下位で、やはり膨大な貿易赤字の国々であるオーストラリアやイギリス等より悪い。2006年度の経常収支赤字は8115億ドルだ。二番目にひどいのはスペインで、1064億ドルだ。これは持続不可能な額だ。

輸入する石油を含め、我々の外国製品好みが、アメリカの支払い能力を大幅に上回っているというだけではない。アメリカは、これを膨大な借り入れによって賄っている。2007年11月7日、米財務省は、国債が史上初めて9兆ドルを超えたと発表した。これは議会がいわゆる債務限度を9.815兆ドルに上げてわずか5週間後のことだ。もし、憲法がこの国の最高法となった1789年から始めると、連邦政府による国債の累積は、1981年まで1兆ドルを超えなかった。ジョージ・ブッシュが大統領になった2001年1月に、それがおよそ5.7兆ドルになった。それ以来、これが45%も増加した。この膨大な膨大な借金は、他の諸国と比較したアメリカ国防支出によってほぼ説明できる。

世界の上位10の軍事支出国と、その軍事組織への概算支出総額現行予算は下記の通り。:

1. アメリカ(08年度予算)、6230億ドル
2. 中国 (2004)、650億ドル
3. ロシア、500億ドル
4. フランス(2005)、450億ドル
5. イギリス、428億ドル
6. 日本(2007)、417.5億ドル
7. ドイツ (2003)、351億ドル
8. イタリア (2003)、282億ドル
9. 韓国 (2003)、211億ドル
10. インド (2005年推計)、190億ドル

全世界の総軍事支出(2004年推計)、$1兆1000億ドル

全世界の総計(アメリカ合州国分を減じたもの)、$5000億ドル

アメリカの法外な軍事支出は、わずか数年の短い期間で、あるいは単に、ブッシュ政権の政策ゆえに起きたわけではない。これは、表面的はもっともらしいイデオロギーにのっとり非常に長期間継続してきたものであり、今やアメリカの民主的政治制度に定着し、猛威をふるい始めているのだ。このイデオロギーを、私は「軍事ケインズ主義」と呼ぶが、これは、永久の戦争経済を維持し、生産にも消費にも、何ら貢献をしないにもかかわらず、軍事生産を通常の経済的製品であるかのごとく扱うという決意だ。

このイデオロギーは冷戦初期にまでさかのぼる。1940年代末期、アメリカは経済不安に悩まされていた。1930年代の大恐慌は、第二次世界大戦の軍需生産ブームによってのみ、克服されたのだ。平和になり、召集解除にともない、恐慌が再来するのではという恐怖が蔓延していた。1949年、ソ連の原子爆弾開発成功に驚き、不気味に迫りくる中国内戦での共産党の勝利や、国内の景気後退、そしてソビエト連邦のヨーロッパ衛星諸国で鉄のカーテンが下がりつつあったことなどから、アメリカは来るべき冷戦に対する基本戦略を描こうとした。その結果が、当時国務省の政策企画部長だったポール・ニッツ指揮の下で作成された軍国主義的な国家安全保証会議報告68(NSC-68)だ。1950年4月14付けで作成され、ハリー・S・トルーマン大統領が1950年9月30日に署名したが、この文書が今日に至るまでアメリカ合州国が継続している基本的な公共経済政策を策定したのだ。

結論としてNSC-68は断言していた。「第二次世界大戦という我々の経験で、最も重要な教訓の一つは、最大効率に近いレベルで稼働した時に、アメリカ経済は、高い生活水準を実現しながら、同時に民需消費以外の目的にも莫大な資源を投入できるということだ。」

こうした理解で、アメリカの戦略家達は、ソ連の軍事力(これを彼等は常に誇張していた)に対抗しつつ、完全雇用を維持しながら、更に恐慌再来の可能性を避けるための大規模な軍需産業を構築し始めた。結果として、ペンタゴンの指揮のもと、大型航空機、原子力潜水艦、核弾頭、大陸間弾道ミサイル、監視、通信衛星、を製造するための全く新しい産業が造り出された。その結果が、アイゼンハワー大統領が1961年2月6日の退任演説で、警告したものだ。「巨大な軍体制と大規模な兵器産業の結合は、アメリカ人にとって新しい経験だ」つまり軍産複合体だ。

1990年迄に、国防省向けに注ぎ込まれた兵器、機器、そして工場の価値は、アメリカ製造業の全工場と装置の価値の83%となった。1947年から1990年までの、アメリカ軍事予算合計は8.7兆ドルにものぼる。ソ連はもはや存在しないにもかかわらず、アメリカの軍事ケインズ主義依存は、軍事組織周辺に定着するようになった膨大な利権のおかげで、何があろうと徐々に深まったのだ。時と共に、軍事と民間経済を両立させるというコミットメントは不安定な構造であることがあきらかになった。軍需産業は民需産業を押し退けて、深刻な経済的脆弱さをもたらした。軍事ケインズ主義への専念は、事実、一種ゆっくりとした経済的自殺である。

2007年5月1日、増大した軍事支出の長期的な経済的影響についてグローバルな未来予想の企業、グローバル・インサイトが作成した研究を、ワシントンD.C.にある経済政策研究センターが公表した。経済学者ディーン・ベーカーに率いられたこの研究は、最初の需要刺激の後、6年目あたりで、増大した軍事支出の効果はマイナスに転じる事を明らかにしている。言うまでもなく、アメリカ経済は、60年以上にわたって増え行く国防支出に対処せざるを得なかった。10年間より多くの国防支出をした後で、より少ない国防支出という基本シナリオより、仕事の口が464,000も減ることを彼は発見した。

ベーカーはこう結論している

    「戦争と軍事支出は経済に良いと往々にして信じられている。実際は、ほとんどの経済モデルは、軍事支出が、資源を、生産的な用途から、消費や投資のようなものにそらしてしまい、究極的には、経済成長を減速し、雇用を減らすことを示している。」

これらは軍事ケインズ主義による多数の悪影響の一部にすきない。

アメリカ経済の空洞化

アメリカは、巨大な軍組織と高い生活水準の両方を維持できるし、完全雇用を維持するためには、その両方が必要なのだと信じられてきた。しかし、そうはゆかなかった。1960年代までに、国家最大の製造企業各社を国防省に任せ、何らの投資、消費価値もない物を生産させると、民間の経済活動を押し退け始めることが明らかとなった。歴史学者トーマス E. ウッズ・Jr.は、1950年代と1960年代の間、アメリカの全研究者人材の三分の一から二分の三が軍事分野に吸い上げられたと見ている。もちろん、こうして資源と知力を軍事部門に振り向けた結果、どのようなイノベーションが実現しそこねたのかを知ることは不可能だが、家電や自動車を含む様々な消費財の設計や品質の点で、日本がアメリカ追い越しつつあるのか初めて気がついたのは1960年代のことだった。

核兵器は、こうした異常事に関する特筆すべき例証だ。1940年代と1996年までの間、アメリカ合州国は原子爆弾の開発、試験、製造に最小で5.8兆ドルを費やした。核備蓄が最高だった年の1967年には、アメリカ合州国は、そのいずれも、有り難いことに、使われてはいないが、およそ32,500発の発射可能な原子および水素爆弾を保有していた。政府は人々を雇用しておくための不要不急のあつらえ仕事を造り出せる、というケインズ理論を見事に例証している。核兵器は、アメリカの秘密兵器というだけではなく、秘密経済兵器なのだ。2006年の時点で、アメリカは依然として9,960発所有している。現在、核兵器の健全な使い道など皆無だが、一方それらに支出された何兆ドルもの金は、アメリカ国内の熟練度の高い仕事の維持はいうまでもなく、社会保障や医療、良質な教育や万人の為の高等教育の機会等の問題解決に使えていたはずだ。

軍事ケインズ主義の結果として失われたものの分析についてのパイオニアは、コロンビア大学の生産技術とオペレーションズ・リサーチの教授、故セイモア・メルマン(1917-2004)だ。彼の1970年の著書『ペンタゴン・キャピタリズム:戦争の政治経済学』(1972年6月、朝日新聞より高木郁朗訳の翻訳書が刊行されている)は、冷戦開始以来アメリカが、軍隊と兵器に没頭したことの意図しない結果に関する先見の明を持った分析だ。メルマンはこう書いていた。(原書2-3ページ):

    「1946年から1969年までに、アメリカ合州国政府は、軍事に1兆ドル以上支出したが、この半分以上がケネディおよびジョンソン政権下で行われ、その間に [ペンタゴン主導の]国家管理が正式な制度として確立した。この金額の驚くほどの量(兆という価格の品物を、想像するよう試みて頂きたい)は、国家に対する軍組織の費用全体を現してはいない。本当の経費は、何が放棄されてしまったかによって、つまり長期にわたって人間の不幸を軽減しそこねているという、生活の様々な局面における累積的劣化によって計られるべきだ。」

現在のアメリカの経済状況にかかわる、メルマンの妥当性についての重要な評釈で、トーマス・ウッズはこう書いている 

    「アメリカ国防省によると、1947年から1987年までの40年間に、資本資源として(1982年ドル価格で)7.62兆ドル支出した。1985年、商務省はアメリカの工場と機器とインフラストラクチャーの価値は7.29兆ドルをわずかに上回るものと見積もっている。言い換えれば、この期間に支出された金額で、アメリカの資本ストックを倍増させたり、既存のストックを現代化して置き換えられたりしていたはずだ。」

事実、アメリカの資本ストックを現代化したり、置き換えたりしなかったことが、21世紀への変わり目に、アメリカの製造基盤がすっかり消え失せた主な理由の一つだ。工作機械、メルマンがその道の権威だった産業は、とりわけ重要な症例だ。1968年11月、5カ年間の棚卸が発表されたが(186ページ)「アメリカの産業で使われている金属加工工作機械の64パーセントは、10年かそれ以上の古さだ。こうした産業用機器(ドリル、旋盤、等々)の古さから、アメリカ合州国の工作機械資産は、全ての主要工業国家の中で一番古く、第二次世界大戦終了後に始まった劣化過程が継続していることを示しているを。この産業システム基盤の劣化は、資本、研究開発人材の軍事的利用がアメリカの産業にもたらした、継続的衰弱・枯渇作用を証明している。」

1968年以来の期間、こうした傾向を逆転させるような対策は何も行われず、今日では、放射線治療用陽子加速器のような医療機器(主にベルギー、ドイツ、日本で製造されている)から、乗用車やトラックに至るまで、アメリカは膨大な装置を輸入する結果になっている。

世界「ただ一つの超大国」としてのアメリカの立場は終わったのだ。ハーバードの経済学教授ベンジャミン・フリードマンも書いている

    「政治的影響、外交的影響、および文化的影響という点で、一度ならず必ずや世界最大の債権国が首位の国家だった。アメリカが世界最大の債権国という責務を引き継ぐのと同時に、イギリスからこの役割も引き継いだのは偶然ではない。今日、アメリカは、最早 世界最大の債権国ではない。事実、アメリカは今や世界最大の債務国であるのに、アメリカは軍事力だけを基盤に、力を振り続けている。」

起きてしまった被害の中には、もう取り返しがつかないものもある。とはいえ、この国が早急に講じるべき対策もいくつかある。これらの中には、ブッシュによる2001年と2003年の金持ち減税の破棄、800以上の軍事基地というアメリカ世界帝国の清算を始めること、国防予算からアメリカ合州国の国家安全保証に関係のない全てのプロジェクトを削減すること、更にケインズ流雇用策として防衛予算を利用するのをやめることなどがある。こうしたことを実行すれば、アメリカはどうにか切り抜けられる可能性がある。実行しなければ、アメリカは国家破産と長期的不況に直面しよう。

チャルマーズ・ジョンソンは、ペーパーバック版が刊行されたばかりの、『ネメシス:アメリカ共和国最後の日々』の著者。これは彼のブローバック三部作の最終巻。先行巻は『アメリカ帝国への報復』(2000)および『アメリカ帝国の悲劇』(2004)。

[注記: ご興味のある方は、ここをクリックしてシネマ・リブレ・スタジオのスピーキング・フリーリー・シリーズの新しい映画のクリップ「チャルマーズ・ジョンソン、アメリカの覇権を語る」ご覧頂きたい。この中で、彼は「軍事ケインズ主義」と帝国の破産について語っている。世界の軍事支出の情報源としては、以下を参照願いたい。(1) Global Security Organization、"World Wide Military Spending" as well as Glenn Greenwald、"The bipartisan consensus on U.S. military Expenditure"; (2) Stockholm International Peace Research Institute、"Report: China biggest Asian military spender."]

チャルマーズ・ジョンソンは、Global Researchの常連寄稿者。チャルマーズ・ジョンソンによるGlobal Research記事

 


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参考:2007/04ブログ翻訳記事『復讐の神ネメシス:アメリカ共和国最後の日々』(デモクラシー・ナウ放送の書き起こし)

岩国敗北と同時にまたもや起きた沖縄の強姦事件

彼の2003年の論文「レイプ・オブ・オキナワ」を是非お読みください。また彼の沖縄論も。

2008年2月10日 (日)

準備通貨としてのドルの役割は終わりつつある

ポール・クレイグ・ロバーツ

Global Research、2008年2月6日
Online Journal

ブッシュが、イラク経済、それともアメリカ経済、一体どちらで最大の破壊を完遂したのか判断するのは難しい。

マニュファクチャリング・&・テクノロジー・ニューズ最新号で、ワシントンのエコノミスト、チャールズ・マクミリオンは、ブッシュ政権の7年間で、連邦政府の負債は三分の二増大し、アメリカの家計借金は倍増したと述べている。

この膨大なケインズ型刺激は、痛ましい経済的結果をもたらした。中位の実質所得は低下した。就労率も減少した。雇用の増加は惨めなもので、新たな職の28パーセントは政府部門だ。全ての新規民間部門雇用は、私学と医療業務、バーとレストランだ。325万の製造業雇用と50万の管理職業務が失われた。製造業の雇用者数は65年前のレベルにまで落ちた。

これは、まるで第三世界経済の統計データだ。

「ニュー・エコノミー」は2002年以来、先端技術製品での貿易赤字を続けている。アメリカの製品輸入の貿易赤字は、アメリカの石油輸入の貿易赤字さえ小さく見せる。アメリカは輸入代金に支払うのに十分なだけ稼いではおらず、政府の財政赤字を賄うのに十分なだけ貯蓄をしていない。

赤字を賄うために、アメリカは、ドルの噴出とドル建て債務を受け入れ続けてくれるという、外国人の思いやりを当てにしている。

ドルが受け入れられるのは、ドルが世界の準備通貨だからだ。

先週、スイスのダボスでの世界経済フォーラム会議で、億万長者の為替投機家ジョージ・ソロスが、ドルの準備通貨としての役割は終わりつつあると警告した。「現在の危機は、住宅建設ブーム後の単なる破綻ではない。それは根本的に、準備通貨としてのドルに基づいた、60年間の継続的信用拡大の終わりだ。世界の国々はドルを貯めるのを益々嫌がるようになっている。」

もしも世界がドルを貯め続けるのを嫌がれば、アメリカは貿易赤字も、財政赤字も賄うことができなくなる。このいずれも、甚だしく均衡を欠いているので、その影響はドル交換価値の一層の低下と物価高騰ということになる。

エコノミストたちはグローバリズムを美化して、アメリカ・ブランドの製品に、無数の外国製部品が入っているのを喜んでいた。これは、貿易の均衡がとれている国、あるいは通貨が準備通貨の役割を果たしている国には許される。経済活動を海外に出してしまう仕事に忙しい一方で、自国通貨の交換価値を破壊しているアメリカのような国にとって、それは恐ろしい依存状態だ。

ドル価値が低減して、準備通貨としての特権的な立場を失えば、アメリカの生活水準は深刻な経済的打撃を受けるだろう。

万一、アメリカ政府が、支出を削減するか税金を上げるかして、財政を健全化できなければ、最早借り入れができなくなった日には、バナナ輸出依存度が高い不安定な第三世界諸国のように、紙幣を刷り続けて、政府は支払いをする。インフレと更なる為替レート切り下げが時代の流れとなるだろう。

ポール・クレイグ・ロバーツはレーガン政権の財務次官補をつとめた。Supply-Side Revolution : An Insider's Account of Policymaking in Washington; Alienation and the Soviet Economy および Meltdown: Inside the Soviet Economyの著者であり、The Tyranny of Good Intentions : How Prosecutors and Bureaucrats Are Trampling Constitution in the Name of Justice、のローレンス・M・ストラットンとの共著者。

ポール・クレイグ・ロバーツはGlobal Researchの常連寄稿者。ポール・クレイグ・ロバーツによるGlobal Research記事


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2008年2月 9日 (土)

オバマの偽りの希望:なぜ私はオバマに投票しないか

レミ・カナジ

Global Research、2008年2月4日

人は一体どの時点で、二つの悪のうちの、ましなほうを支持するのを辞めるのだろう? この疑問はこの予備選挙戦で、とりわけ重要になった。ある人物が、表向きは、主流政治の悪を打破し、希望と変化に基づいた公約を造り出して、政治的なスターの地位についたためだ。この卓越した人物とは、大統領候補者バラク・オバマだ。

実質的な政策を求めて、オバマの政治上の見せかけの態度をこつこつと分析し始めて、私は大変な結論に至った。つまり、バラク・オバマには投票すべきでない数多くの理由があるのだ。特にアラブ系アメリカ人コミュニティ内の人々にとって。

オバマ上院議員は反戦ではなく、中東における軍国主義に対する適切な代替案を心から求めているわけでもない。アラブ系アメリカ人や左派と目される人々は、無邪気に、また時には故意に、彼が侵略、爆撃、そして今も続いているアフガニスタン占領の熱心な支持者であるという真実を見落としている。彼の見解が、アフガニスタンに再び関心を向けさせたい熱望という民主党の公約と合致していることも忘れてはならない。そのような公約は追加部隊を配備し、財政支援を増やすというオバマの計画と良く合うが、イラクの場合と同様、アフガニスタン民間人の苦闘を深めるだけにすぎない。オバマはレバノン戦争(イスラエル軍が何百人ものレバノン人民間人を殺害し、何万発ものアメリカ製クラスター爆弾で、民間インフラストラクチャーを破壊したにもかかわらず)に全面的に賛成し、民主党の今の競争相手ヒラリー・クリントンと同じぐらい、親イスラエル的言辞を強調した。ほぼ全員の他候補と同様、オバマはイスラエルの40年間にわたるパレスチナ占領に全面的に賛成で、ガザ封鎖を従順に是認した。驚くべきことに、これがかつてはパレスチナ・コミュニティの著名なメンバーの顔色をうかがい、エドワード・サイードが基調講演者となったコミュニティの募金運動に参加し、ラシド・ハリディとシカゴで夕食をともにし、州議会議員時代には、アリ・アブミナから称賛された政治家なのだ。不法滞在者、愛国者法、ゲイの人権、およびその他様々な国内問題に対する、弱腰姿勢を反映する、彼の国内的右寄り路線への転換は生々しいほど明らかだ。

オバマは5年前、イラク戦争に対する反対を表明したが、彼の「勇気」は、それが政治的野心にほとんど影響しない時期に発揮されたのだ。上院議員となってからは、彼はおよそ3000億ドルの戦費に賛成投票したし、もしも大統領に選ばれれば、更に何十億ドルも割り当て続けよう。オバマは既に、自分は「必要な時にはタフになれる」タイプの指導者であると立証しようとして海外政策でタカ派になれる能力を強調している(例えば「意思決定に必要な詳細が得られる諜報情報」があれば、パキスタンを爆撃するという彼の著名な宣言)。

911以後、海外問題の経験不足は、全民主党議員にとって泣き所になっている。候補者が、共和党の競争相手に対し、自分の力量を示そうとする時に、これ以上苦労する分野はない。アミール・ペレツのイスラエル国防大臣としての出世を見れば十分だ。彼は大臣の座につくまでは、イスラエルによる占領に反対する有名な左翼だった。胆力を誇示することで、イスラエル国民の中で自らを確立しようとして、レバノンの破壊を支持し、決定を右翼の活動家であるかのように熱心に擁護した。オバマは経験不足から、就任初年度、全ての民主党議員や大半の共和党議員がそうなるだろうと同じ様に、イラクの軍事占領を制御する能力は限定されよう。更に、中間選挙キャンペーンではうまく紛れ込んだ、彼の曖昧な段階的撤退の説明に対する期待は、主流アメリカ政治の力学と、議会の混乱を無視している。下院でも上院でも、民主党も共和党も議席を減らすわけにはゆかないのだ。これこそが、選挙の年には、ほとんど何事も達成されない理由だ。2006年中間選挙後、撤退が「目前に迫った」時に生じた興奮を思い出すことが、潜在的有権者には役立つかもしれない。連邦議会で大公聴会が行われると断言され、説明責任が未来の波であると宣言された。予想通り、キャンペーンが説明責任に取って代わり、イラク国民は生きるか死ぬかの瀬戸際におかれたままだった。究極的に、2010年の選挙前に、イラクから撤退することができるような有力候補者などいない。

一般大衆が抱いているイメージとは逆に、オバマは人道主義者ではない。イラクの戦争解決の責任を、常に彼はイラク国民だけのせいにしており、違法な侵略と占領に対するアメリカの責任を許している。イラク国民の持続可能な未来も、賠償金に対する彼等の権利も、彼は支持していない。というより、彼は主として、アメリカの財政的、軍事的負担を緩和する為に、戦争の終局的な終結を支持しているのだ。彼の立場は、イラクに対する人道的な対応と、軍事的な対応との間の深い相違の例証であり、後者はイラク民間人に対し劇的な悪影響をもたらす。しかも、アメリカのキャンペーンにはほとんど配慮せず、イラク人の窮状はイラク人自身の責任だと、オバマは真っ向から責めている。イラク人が自分たちの独力で前進することや、デモクラシーを受け入れることを拒否しているという絶え間ないスローガンは、単純な現実を無視している。そんなものはそもそも彼等に提示されはしなかったし、インフラストラクチャー上、あるいは経済的に、イラクを再建しようとする真面目な試みもありはしなかった。

アラブ系アメリカ人は、間違えてはならない。ボビー・ケネディばりの修辞とカリスマ的な演説がいかに魅力的であろうと、もしも私たちのコミュニティーが、現状を黙認し続けるのであれば、現状は決して変わらない。私たちは、同様な課題に直面している他集団(つまり、ラテン系やアフリカ系アメリカ人コミュニティー)との揺るぎない連携を築き始めるべきだ。さもなければ、私たちのわずかな票数は、選挙時に利用されるだけのものでしかない。不幸なことに、組織的作業と対外活動は、まだ初期段階にある。私たちを代弁すると自称する多くの組織は、体制の一部となっており、結果的に有権者からその正当な要求をはぎ取ることになる。更に、私たちのコミュニティーは、総選挙の為の政治に没頭してしまい、私たちが最も影響力を行使できる、州や地方レベルでの活動に十分に集中していない。バラク・オバマは、マイク・ハッカビーよりは、私たちの懸案事項をより支援してくれるかも知れないが、もし私たちのコミュニティーが、私たちの窮状(さらに他の少数民族集団の窮状)を認識しないような候補者の支持を始めてしまえば、アメリカ国内の私たちのコミュニティーや海外の家族が、その候補者を支持したことで苦しむのだ。

一つの疑問が残っている。生き残る可能性がある候補者のうちの誰が、最後まで残るのだろうか? 不幸なことに、現在の力では、私たちの投票の力は実行可能な影響を与えるほどには強くはない。見込みのある候補者に接触するのは有効かもしれないが、それは様々な懸案事項について、私たちがどのような立場にあるのかを徹底的に全参加者に周知する計画と結びついていることが必要だ。私たちの関心事を理解するのを拒否するような候補者を熱心に推薦するのは、基本的に欠点のある方法だ。もしも制度が壊れていて、ワシントンの政治のゲームが腐敗しているのであれば、そこで力足らずのまま戦っても、その制度を強化するばかりだ。否定的に物事を見る人は、私たちの投票は、激戦州でこそ価値があると主張する。だが、もしもそれが本当であれば、私たちの票は無視されるのではなく、切望されるはずだ。我々の票としては最大の有権者が揃う場である、ミシガンでのアラブ系アメリカ人研究所の「全国指導者会議」に、どちらの側の、残る可能性がある候補者もわざわざ出向きはしなかった。

私たちの現在の窮状は、二大政党制度の限界を強調している。小さな声は力を持てないのだ。アラブ系アメリカ人コミュニティーの為のより良い未来を作り、アラブ世界に対する政策に対して前向きな影響をもたらす唯一の方法は、自己投資をして、より小さな声をまとめ、効果的に社会を変えるような連合の形成を始めることだ。この方法によって、私たちは、盲目的に主義に従うことなく、合法的に力を得ることが可能となる。より良い未来を望むだけではいけない。それに向けて努力をしなければならないのだが、残念ながら、バラク・オバマや他の主な候補者達が吐き出す中身のない美辞麗句は、問題を永遠に凝固させてしまうことにしか役立たない。そこで、いざ投票だ! ただし、良心に顧みて、そして、私たちのコミュニティーにとって意味があるような形で、投票して欲しい。

レミ・カナジはニューヨーク市に住むパレスチナ系アメリカ人の詩人・作家。彼はwww.PoeticInjustice.netの共同創立者で、近刊の詩選集Poets for Palestineの編者。彼にはremroum@gmail.comで連絡できる。

レミ・カナジはGlobal Researchの常連寄稿者である。レミ・カナジによるGlobal Research記事


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ハラク・オバマ:二つの顔

2008年2月 8日 (金)

ウィリーの目覚めに、ネオコン・ブロガー、911真相究明派をホロコースト否定と等価扱い

Kurt Nimmo

Truth News

2008年2月5日

ウィリー・ネルソンが、アレックス・ジョーンズ・ショーで、2001年9月11日に、彼は何が起きたと思っているかを世界に語った。ただのジェット燃料の火がタワーを崩壊させるなどありえず、実際、崩壊は、世界中にとって、入念に実行された取り壊しのように見えたと言ったので、現実に対するアレルギー反応に苦しむ輩が、木工細工の中から糾弾をしに現れた。ただし、アメリカ人の偶像を攻撃して無傷で逃げ去るのはリスキーなので、こわごわとではあるが。

一例として、KXMCウエブサイトの下記ブロガーを検討してみよう。

「彼は好きなアーチストの一人だ。彼の歌はいつも私のiPodプレイリストにあるが、ロン・ポールの仲間アレックス・ジョーンズと彼のインタビューを聞いてしまった後では、これまでと同じように彼の歌を楽しめるかどうか分からない」と名無しブロガーは騒いでいる。「保守派として、私は好きなアーチストの政治議論は見過ごしてきた。エンタティナーは非常にリベラルなことが多い。それは折り合いを付けざるをえない避けがたい人生の真実だ。だが「911真相究明派」となると、単に戦争や国内政策に異議を唱えるどころではない。私の頭の中で「911真相究明派」は、ホロコーストの否定と等価だ… 恥を知れ、ウィリー。」

もちろん、この男は「保守派」ではなく、ネオコンだが、ネオコンはこの肩書を何年も前にハイジャックしたのだ。両者には、ほんのわずかの類似もないのを無視して、「911真相究明派」はホロコーストの否定と等価だと主張するのも、卑しく陰険なネオコン戦術だ。これは単に、遥かかなたのイスラム教洞窟居住者は(CIAが大金をかけてでっちあげたもので、パキスタンには狂信者があふれているのだが)物理学の法則を変えることができなかったという事実に対し、無知な政治的幼児どもを感情的に反応させるための、ネオコンのもう一つの小細工、みすぼらしい努力に過ぎない。こうした脳死やら、けばけばしく安っぽい感情過多は、ひどい悪臭が鼻につく。だが、そんな卑劣な素人演劇などなくとも、イスラム教徒とアラブ人の中東を滅ぼそうという、残忍なネオコンの計画は、トランプカードで作った家のように、そよ風でも自然に倒れてしまうだろう。

AP通信社やフォックス・ニューズが、ウィリーのアレックス・ジョーンズとのインタビューを報道したからには、こうした自暴自棄の挙動を、今後も見せられるのは確実だ。「2001年9月11日、19人の男が飛行機をハイジャックし、ニューヨーク市のワールド・トレード・センターのツイン・タワー、ペンタゴンとペンシルバニアの野原に突っ込みました」AP通信社、再び出来事の公式お伽話版の前衛をつとめるばかりだ。19人のハイジャッカーが、9月11日にどこかこれら飛行機の側にいたという、いかなる確かな証拠も、揺るがぬ証明も完全に抜いて。

もしもハイジャッカーとされる連中が、何かの近くにいたのだとすれば、それはフロリダ州、ペンサコラの海軍航空基地、アラバマ州、モンゴメリーの空軍大学校、テキサス州、サン・アントニオのラックランド空軍基地のどこかで、これは他ならぬニューズウイークが2001年9月15日に報道した事実だ。不都合な真実は、以来あの「1984年」の歴史隠滅穴メモリー・ホールへと消えた。

ブッシュの不思議の国では、気まぐれな作り話を繰り返すことが、客観的ジャーナリズムで通る。トロツキズムの焼き直しが、レーガン保守主義で通るのと同じだ。

ネオコンにとっての問題は、ホロコーストに関する非常識な言及を加えてさえも、それがもはや機能しないことだ。

記事原文はhttp://www.truthnews.us/?p=1897

ビル・オライリー、ウィリー・ネルソンを中傷「脳たりん」呼ばわり

Kurt Nimmo
Truth News
2008年2月7日

 

いつものフォックス・エセ・ニュースのソフトコア・ポルノ番組の後、ビル・オライリーがインターネット検閲を呼びかけ、アレックス・ジョーンズ・ショーに出演して、2001年9月11日の攻撃は内部の人間による犯行だと聴衆に語ったウィリー・ネルソンは「脳たりん」だと言い放った。

ビルが自分の意見と違う連中を「脳たりん」と呼ぶのには理由があるのだろうか? オライリーは、人間の平均サイズより頭囲がきわめて小さい神経疾患で、知的障害となることが多い小頭症をネルソンが患っているとは思っていない。それとも彼は著名なカントリー歌手がアルバイトにサーカスの見せ物で働いていると思っているのだろうか。

そんなことはない。ビルは単純に、公式説明、つまり、露骨に理不尽で見え見えの虚偽であるゆえに、実際これを信じさせるには、小頭症と知能遅れを患っているような人物が必要なほど、大急ぎでまとめたお話に懐疑的な人々は、あほで、愚かで、売国奴とさえ言えるので、平均的視聴者、つまりソファーに座りっぱなしの老人病男性の官能を刺激するのに十分なだけ、魅力的女性が肌をさらす標準的フォックス・エセ・ニュース番組に続くわずか30秒コマ中での侮辱にさえ値すると考えているのだ。

要するに、ウィリー・ネルソンのような立場で、強い影響力を持つ人物が、作り話の公式論に対する懐疑を認めてしまったので、ネオコンは、更に多くの人々が自分たちが提供した欺瞞的なたわごとを放棄し、本当に政治的に団結する人々まで現れ、戯言を一掃するだけでなく、自分たちの犯罪がそれほど巨大なゆえに、自分たちはしっかり告訴され、オレンジ色のジャンプ・スーツを着せられ、手錠を掛けられ、法廷に引きずりだされ、昔ニュルンベルク裁判で有罪判決されたナチスの人々のように、絞首台に送られる可能性さえあるのではないかと本気で恐れているのだ。

そこで、誹謗中傷と人身攻撃の名人であるビルが、まず誰もあえて攻撃しようとはしない人気者、アメリカ人の偶像ウィリー・ネルソンを追求するよう命じられたのだ。オライリーは変態で女性支配嗜好の、金で雇われた殺し屋であるが、下劣で不愉快な役を演じるのにたんまり金を貰っているので、ネルソン追求も平ちゃらというわけだ。

幸いなことに、ビルの命脈はつきかけている。元同僚のアンドレア・マクリスが訴えたように、ビルはどうやら電話セックス、バイブレーター、3P、自慰、童貞喪失や性的幻想で頭がいっぱいのようで、彼にぴったりの組み合わせと言えるソフトコア・ポルノをちよっとばかり見ようとする以外、チャンネルを合わせる視聴者が減っているからだ。このような甚だしい性格欠陥を患う人間が、ウィリー・ネルソンを脳たりんなどと呼ぶのは実に悪い冗談である。

原文URLはhttp://www.truthnews.us/?p=1904

ウィリー・ネルソンが電話出演したアレックス・ジョーンズ・ショーについてのPrisonplanet記事は下記。

ウィリー・ネルソン:9/11にツイン・タワーは爆破破壊された

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911というと、怪しいタワー崩壊と、ペンタゴンに突入したというジェット機の機体の話がすぐにでる。なぜ、空軍戦闘機が止められなかったのかという、興味深い背景については、ジェラス・ゲイというwebが詳しい。

2008年2月 7日 (木)

アフガニスタン政府高官、学生は死刑にされるまいと語る

在カーブル、ジェローム・スターキーとキム・セングプタ

2008年2月6日水曜日

学生ジャーナリスト、サイード・ペルベス・カムバクシ

死刑判決を受けた学生ジャーナリスト、サイード・ペルベス・カムバクシは死刑にされないだろうとアフガニスタン政府高官が昨日述べた。

大臣顧問ナジブ・マナライはこう主張した。「彼の命については心配していません。アフガニスタンの司法制度がこの判決を避ける最善の方法を見いだすと確信しています。」

これは、アフガニスタン当局に対する国際的な圧力が高まる中、23歳の青年は死刑判決を取り消されるだろうという非常に明瞭なきざしだ。

カムバクシは、イスラム教を侮辱したかどで、イスラム法廷で死刑を宣告された。北部アフガニスタンのバルフ大学で、本人によれば、議論を巻き起こすことを狙った行為として、女性の権利に関する記事を配布した後、イスラム法によって有罪とされた。彼の家族は、彼は弁護士を付けることも許されず、秘密法廷だったと言っている。

表決は、法廷が撤回する前に、アフガニスタン上院により間もなく是認され、国際的な抗議を引き起こした。外務省に対し、できる限りのあらゆる圧力をアフガニスタン政府にかけて、死刑を防ぐよう促すインデペンデント紙の嘆願に63,000人以上が署名した。国連の人権高等弁務官ルイーズ・アルブールは、大統領と高官に、「言論の自由を尊重するこの国の憲法下における彼等の責任を指摘する」書面を書いた。ハミド・カルザイ大統領のスタッフは、世界中の圧力団体から学生ジャーナリスト恩赦の訴えが殺到していると語った。

大統領はこの件を「憂慮」しており、「状況をしっかり見守っている」と大統領広報官フマユン・ハミザダは語った。ただし彼はこう付け加えた。「裁判手続きが進められています。」

マナライ氏はアフガニスタン文部大臣の上級顧問で、マスコミにおける言論の自由にまつわる紛争仲裁担当だ。彼はこの学生ライターを非難したが、絞首台に向かうことはまずありえないと主張した。

彼は言う。「彼がしたことにたいしては、全く弁護の余地はありません。彼は問題を引き起こしていました。彼はイスラム教の預言者を侮辱しました。これは人間が犯しうる最大の罪の一つです。アフガニスタンの法律では死刑に値する犯罪です。イスラム法は死刑を認めています。

「しかし、無罪の者を罰してしまうより、有罪のものを罰せずにおくほうがましゆえ、刑を課するのは避ける方が良い、という預言者の格言があります。一つの法廷は彼に有罪宣告をしましたが、これは第一段階に過ぎません。三段階の裁判があります。彼の命は心配していません。」

大統領は、判決が最高裁で支持された場合に、死刑囚を恩赦できる。しかし政府筋は、私的には、カルザイ大統領は問題が大統領府に上げられる前に、判決が控訴審で却下されることを望むだろうと示唆した。

アフガニスタン憲法は世界人権宣言に立脚しており、この宣言は言論の自由を尊重している。一方、イスラム法は預言者マホメット批判を禁じている。しかしマナライ氏は、アフガニスタンでは、イスラム法の制限の中で自由な言論が存在しうると主張している。

彼は言う。「どんな国にも、自由にはそれぞれ限界があります。アフガニスタンにおける言論の自由限界は、イスラム法の枠組み内で、ということです。」 彼はそうした限界を、ホロコースト否定に対する、ヨーロッパの法による規制と比較した。彼は言う。「ヨーロッパ人には、 自らの文明に危険だとみなされる思想についての意見を防御する権利があります。我々も同じ条件があります。イスラム法があるのです。」

アナリストの中には、カムバクシは、実はアフガニスタンの軍閥司令官達と大統領の間の複雑な政治的画策の犠牲者だと考えているむきもある。高官の中には、イスラム法廷は大統領の敵に乗っ取られ、大統領に、死刑判決を出したイスラム法学者か、それに反対している国際社会か、どちらかを選択するよう強いている考えているむきもあるとアフガニスタン・ジャーナリスト擁護委員会の理事長ジア・ブミアは言う。

「これは政治問題になった単純な事件です」と彼は言う。「彼[カムバクシ]は記事を印刷しただけなのに、連中は彼を不信心者よばわりします。宗教保守派は日に日に強くなっています。政治家達は宗教には関心がないのに、自分の利益の為に、保守派集団との関係を構築しようとするからです。イスラム教が政治ゲームに使われているのです。何かを得るために、宗教をだしにするのです。」

このニュースは、ロンドンでは慎重に受け入れられた。自由民主党党首ニック・クレッグは、こう述べている。「この出来事は、アフガニスタンが向かっている方向に関して深刻な疑問を提起している。このような全く不当な仕打ちを防ぐのに国際的非難が必要であるようではいけない。」

影の外務大臣ウイリアム・ヘイグは、こう語っている。「彼以外のアフガニスタン国民が似たような経験をせずに済むことを願っている。法による支配に向かうことこそ、アフガニスタンに平和をもたらすのに必要不可欠だ。」

ペルベスを助ける方法

サイード・ペルベス・カムバクシを救おうというインデペンデント紙のキャンペーンは、既に63,000人以上の署名を集めた。そして、圧力は効果を示しつつあるようだ。

だが、女性の権利についての記事をダウンロードしただけの罪という、この学生の運命は不確かなままである。読者もキャンペーンに参加されて、アフガニスタン政府に対し、外務省が、彼の命を救うべくできる限りのあらゆる圧力をかけるよう促して頂きたい。

www.independent.co.uk/petitionで、我々の電子請願に署名願いたい。

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元の記事

2008年2月 6日 (水)

脆弱なドル覇権:イランの石油取引市場はドルを崩壊させかねない

マイク・ホィットニー

Global Research、2008年2月4日

二週間前、ジョージ・ブッシュは、馬の首を送り届ける任務で中東に派遣された。フランシス・フォード・コッポラの「ゴッド・ファーザー」では、強情な映画プロデューサーを、ドン・コルレオーネの甥を次の作品で起用するよう説得すべく、ルッカ・ブラッシがハリウッドに赴く。さしもの「大物」プロデューサーも、大切にしていたサラブレッドの切断された首の隣で目覚めた後、最後にはその若い俳優を起用するよう説得される物騒な場面を皆さんは覚えておられよう。彼等と今月初めに会った時、ブッシュも同じような「とうてい拒否できない申し入れ」を湾岸諸国の指導者たちにしたのではあるまいかと私は考えている。

マスコミは、ブッシュの中東歴訪を「平和使節」として描こうとしたが、それは煙幕に過ぎない。実際、ブッシュがエルサレムを発ってから三日目に、イスラエルは占領地域における軍事作戦を強化し、ガザの150万の人々に対する食料品、水、医薬品やエネルギーの無情な封鎖を再開した。明らかに、ブッシュがこうした作戦にゴーサインを出したのだ。さもなければ、イスラエルの攻勢は、アメリカ大統領への侮辱と見なされてしまっていたろう。

すると、ブッシュ訪問の真の狙いは何だったのだろう? 結局、彼には、平和にも、イスラエル-パレスチナ危機を解決するという約束を尊重することにも、関心はないのだ。そこで、大統領職二期目が幕を閉じようとしていて、成功の見込みなど全くないのに、彼は一体なぜ中東歴訪を選んだのだろう?

時として個人的訪問が大事なことがある。特に、伝える情報の内容が非常に微妙で、メッセージを面と向かって伝えなければならないような時には。今回、ブッシュははるばる世界を半周する旅をして、サウジ人や湾岸諸国のサウジ人の友人たちに、石油をドルと連動させ続けるのか、それとも「海の底で魚と寝るように」なりたいのかと言ったのだ。過去二カ月間、多くの王族や財務大臣たちは、下がり続けるドルに対して不平不満を言い続けていた。いわゆる「ドル-ペッグ」を離脱し、通貨バスケットに切り換えると脅していた。ブッシュ歴訪は兄弟のような協力精神を再燃させたように見える。不満はやみ、全員が「同じ船に」戻ったのだ。地域の指導者も、インフレーションが経済を食いつぶし、労賃、食料、エネルギーや住宅を非常な高値に上げているという事実を、今やさほど苦にしていないように見える。ロイターは下記のように要約している。

    「通貨改革をめぐる昨年のいざこざ騒ぎの後、湾岸諸国の中央銀行は、同一歩調をとって、ペッグこそ安定の源だと語り、ドルの弱さは、一時的な現象だとして、軽視しようとしている。」

ブッシュが物事を丸く収めたかに見える。

過去二週間、湾岸諸国の指導者達は、連邦準備制度理事会が、途方もない1.25%もの金利を引き下げをするのを心配そうに見守っていた。米国債やアメリカの有価証券に、王族達が投資した1兆ドルの資本を、利下げは着実に侵食してゆく。

    「インフレーションは、サウジアラビアとオマーンでは、16年ぶりの高さで、アラブ首長国連邦では、19年来の最高だ。湾岸諸国の政策立案者達は、金利引き下げを埋め合わせるべく、貸付市場、不動産市場、商品市場に直接介入している。」(ロイター)

資産価値は急騰した。UAEの営業用不動産は2007年当初の二倍になった。インフレ爆弾は、他の湾岸諸国に、国民に対する食料品補助金の供与や「首長国連邦政府の一部職員の70%給与引き上げ」を強いている。

不満を抱いた出稼ぎ労働者達は最近ドバイで暴動を起こし、急激な価格上昇に対する正当な補償を要求した。サウジのリアルは21年来の最高値にまで上がった。

為替トレーダは、ディルハムとリアルが四月迄には更に8%上昇すると予想し、利率のせいで、湾岸諸国中の中央銀行は、ユーロか、地域通貨バスケットへの切り換えを強いられるだろうと見ている。しかしながら、これまでのところ、忠実なサウジの王子たちはドル支持を続けている。

ドル覇権防衛

さて、石油がドル建てであり続けることがどれほど重要なのだろう? アメリカ合州国は世界の「準備通貨」としてのドルの立場を守るために戦争をけしかけるだろうか?

この質問に対する答えは、今週早々にも出る可能性がある。待望されていたイラン石油取引市場が、2月1-11日の間に開設される予定だからだ。イランのダブド・ダネシ-ジャファリ財務大臣によれば「取引市場を立ち上げる為の全ての準備は済んでいる」という。「夜明けの10日間= ダヘ・ファジュル」(イランにおける1979年イスラム革命勝利を記念する式典)の間に、開設される予定だ。イランの「石油、石油化学製品とガス」を「ドル以外の通貨」で取引することを要求するため、取引市場はドルの世界的優位性維持に対する直接の脅威と見なされている。(Press TV、イラン)

石油ドル制度は、金本位制と同じようなものだ。今日の通貨は、単純に、全ての工業化社会が依存している一つの必須エネルギー源、つまり、石油によって裏書きされている。万一ドルが石油から切り離されれば、ドルはもはや事実上の国際通貨であることを停止し、アメリカは膨大な貿易赤字を削減し、製造能力を再建し、再び輸出国家となることを強いられるよう。唯一の代替策は、ワシントンの指令に忠実に従えるよう、国民の集合的な熱望を鎮圧するような属国体制のネットワークを造り出すことだ。

ブッシュ政権が、ドル覇権を守るために戦争を始めるかいなかについてというのは、サダム・フセインに問うべき質問だ。イラクはサダムがユーロに切り換えたわずか6カ月後に侵略された。これが言わんとしていることは明白だ。帝国は通貨を防衛する。

同様に、イランは2007年にドルから切り換え、日本に膨大なエネルギー代を円で支払うべきだと主張した。「切り換え」はブッシュ政権を激怒させ、以来イランはアメリカの好戦性の標的にされている。事実、16のアメリカの諜報機関がイランは核兵器を開発していないという報告書(NIE)を発行したにもかかわらず、また国連の核監視機構、 国際原子力機関が、イランは核拡散防止条約(NPT)の下の義務に従っていると認めているにもかかわらず、アメリカが先導するイラン先制攻撃は、依然としてありそうなことに見える。

また、西欧のマスコミはこの地域における次の戦争の可能性を最小化して報道しているものの、イスラエルは、この考えが決して突飛なものではないことを示すような予防措置を講じている。「イスラエルは、次の戦争に備えることを目指して、国民にシェルター部屋を作るよう呼びかけている。今度は、ミサイルの雨になる。」(Press TV、イラン)

「次の戦争では、イスラエル領土全土にわたって、膨大な量の弾道兵器が使用されることになろう」と退役将軍ウディ・シャニは主張している。(Global Research http://globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=7982)

ロシアもペルシャ湾において戦争が勃発する可能性の高まりを見て、海軍機動部隊を地中海と北大西洋に派遣することで対応している。

Global Researchサイトの記事によると:

「ロシアの黒海艦隊の旗艦、誘導ミサイル装備巡洋艦モスクワは、現在の機動演習に参加すべく、1月18日に地中海のロシア海軍戦艦と合同し.... この作戦は大西洋ではここ15年間で初めての大規模なロシア海軍演習である。参加する全ての戦艦と航空機は完全な戦闘用弾薬を装備している。

(Global Research、http://globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=7983)

フランスもホルムズ海峡での軍事演習を計画中だ。「湾の楯01」作戦はイラン沖で行われ、石油プラットホームに対する模擬攻撃を含む連合部隊作戦に、数千人の要員が参加する。」

演習は2月23日から3月5日にかけて行われる予定になっており、フランス兵1,500名、首長国兵2,500名、およびカタール兵1,300名が参加し、陸上、海上および空で軍事行動をすると、省は語った...「演習には、およそ6隻の戦艦、40機の戦闘機、および多数の装甲車両が参加する」とフサルバ中佐は語った。

http://www.defensenews.com/story.php?F=3346953&C=mideast

更に、先週のうちに、インターネット通信を担っている主要海底ケーブル三本がペルシャ湾で切断され、ヨーロッパと中東間の国際通信の四分の三が失われたままだ。中東の大半の部分が暗黒に陥った。

これは単なる偶然の一致なのか、それとも表面化では何かが起きているのだろうか?

アメリカン・クロニクルのイアン・ブロックウェルは、こう述べている。

    「ケーブル断線が事故ではなかったことを前提にした場合、誰がなぜそのような行為をするのだろうかを考えなければならない。明らかに、最も影響を受けたイランは、そのような行為で得るものは皆無で、恐らくはこれを仕組んだ連中の標的だ...あるいはこれは攻撃への序曲か、あるいは恐らくは将来の攻撃の試運転だろうか?

    通信は常に軍事行動中の重要な要素であり続けており、これらのケーブル切断はイランの自衛能力に影響しかねない。」(アメリカン・クロニクル、http://www.americanchronicle.com/articles/51085)

マスコミ報道こそ欠けてはいるものの、ペルシャ湾の緊張は高まっており、アメリカが先導するイラン攻撃の可能性は依然として高い。ブッシュは、自分がイランと対決しなければ、誰も対決しないだろうと確信している。もしも自分が軍事的にドルを守らなければ、「世界唯一の超大国」としてのアメリカの日々は間もなく終わってしまうだろうことも彼は考えている。従って、本当の質問とは、果たしてブッシュが、アメリカは既に救いようがないほど、二つの「勝利なき」あつれきで行き詰まっていることを自覚するのか、それとも彼がまたもや「彼の根性で進み」我々を破滅的な地域全体の大戦争に引きずり込むのかだ。

マイク・ホィットニーは、Global Researchの常連寄稿者。マイク・ホィットニーによるGlobal Research記事


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「ワシントンの指令に忠実に従えるよう、国民の集合的な熱望を鎮圧するような属国体制のネットワークを造り出すことだ。」どこかの国、そのネットワーク第一号のように思える。一昔前の用語で言う「衛星国」。

この記事、中東の海底ケーブルが何カ所にもわたって切断されている事情の背景説明なのかも。

2008年2月 5日 (火)

イランにおけるドルの余命いくばくもなし

Global Research, 2008年2月4日

Press TV

編集者注記

イランをインターネット通信から遮断した、海底通信ケーブル切断のため、取引所の開設が延期されたという未確認報道がある。


日曜日、2008年2月3日  23:55:53

イランの石油取引所が設置される予定のキシ島

イラン商品取引所は、待望の石油取引市場をキシ島に設立する任務を政府から課された。

イラン内閣は日曜日、石油省、財務省、外務省、および中央銀行に対し、石油取引市場を立ち上げる計画を実施するという命令を発令した。

石油取引市場は、石油製品と原油取引の場として機能することになっている。

経済省は石油化学製品部門を2月19日迄に立ち上げる予定。

石油取引市場は、石油製品をドル以外の通貨で取引する予定であり、多くのアナリストは、この市場は既に衰退しつつあるドルに大きな影響を与えかねないという意見だ。


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2008年2月 4日 (月)

FLAG社海底ケーブル三度目の切断、今度はUAE、オマーン間

2008/02/02

Mathaba

「イランを遮断し」それ以外の大半の中東と西アジアにも影響を及ぼしたが、イスラエルとイラクの通信だけは「損ねなかった」ケーブル切断から二日後、同じイギリス企業が所有する別のケーブルが切断され、再び地域を「インターネットの暗闇」に陥れた。」図はFLAG社のヨーロッパ-アジア"FEA"海底ケーブル網。

 

ドバイのインターネット・サービス・プロバイダー"DU"社長のオマール・サルタンは、金曜日、一本の海底ケーブルがペルシャ湾で切断され、深刻な電話回線途絶を引き起し、同じイギリス企業が所有する別の海底ケーブル二本が、今週エジプト、アレクサンドリア北部8.3キロ(5マイル)の地中海で切断された後、中東と西アジアの大半の地域で既に起きているインターネット機能停止の状況をさらに悪化させたと語った。

オマール・サルタンは、出来事は「極めて異例で」あると語った。イギリス企業FLAG FALCON社が所有するアラブ首長国連邦とオマーン間を繋ぐ海底ケーブルが損傷した原因は判明していないと語った。DUは報道発表で、出来事の原因は「まだ判明していない」と語っている。

FALCONケーブルの所有者U.K. FLAGテレコムは、ケーブルは金曜日05:59 UTCに、ドバイ沖56キロ(35マイル)で切断され、「工作船には連絡済であり、数日中に現場に到着するものと期待している」と語った。このイギリス企業は、エジプト(アレクサンドリア)とイタリア(パレルモ)をつなぐ海底ケーブルで、水曜日に地中海で切断された一本の所有者でもある。報告によると、この損傷は、中東と西アジア全体の業務用・私用利用を阻む広範なインターネット機能停止を引き起し、イランを「完全に」遮断した。

影響を受けなかったのは、地域に二カ国しかない親英米同盟国であるイスラエルとイラクの二国のみで、いずれもケーブル切断から全く影響を受けずに済んでおり、これまでのところケーブル上を、錨が引きずられて引き起こされたとされている断線原因について論議を招いている。まれな出来事が一週間に二度も起きたという事実、しかも二件とも同じイギリス企業が所有するケーブルで、イスラエルの両側でおきていること、通信やビジネスに対するインターネットの重要性などから、出来事への疑惑を招いている。

作業員達が依然として、ペルシャ湾で、どうしてケーブルが切断されたか判断しようとしているところだと、会社方針上、匿名を条件に在インドFLAG幹部が語ったと同社は報じている。金曜日早々、FLAGは、火曜日に工作船がアレクサンドリア沖のケーブル切断現場に到着するものと期待しており、修理作業は一週間ほどかかると語ったが、なぜ修理作業にそれほど長くかかるのかについては説明しなかった。

FLAGヨローッパ・アジア(FEA)は世界最長の私設海底ケーブルである。FLAGテレコムは、アメリカ合州国から、イギリス、西欧と中東、更に南アジアや極東、そして再びアメリカ合州国へと、北半球世界を結ぶ海底通信ケーブルを所有している。

金曜日、エジプトの通信情報技術大臣タリク・カメルは、水曜日の海底ケーブル切断の原因は、ロボット装置を使って修理チームが損傷したケーブルに触れて初めて判明するだろうと語った。

--mathaba

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http://mathaba.net/news/?x=580589

この記事を紹介するGlobalResearch.caの記事は、この記事概要の後に、「偶然の一致か、ネットワーク戦争か?」という記事を補足している。そこで、ペンタゴンが、情報作戦を、空、地上、海および特殊作戦と並ぶ中核軍事能力にすべきだと考えていることを示す、最近機密扱いから解除された文書の概要に触れている。

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更に、4本目のケーブル切断というmathaba続報も現れている。

カタールのハロール島とUAEのダス島の間のケーブルが切断されたとカタール・テレコムが語っているという新たな報道だ。

エジプト当局が?「航行禁止区域であり、該当時間に船が通行した記録はなく、船の錨が原因ということはありえない」と述べている報道もある。

通貨リアルをドルではなくユーロなど主要通貨のバスケットに連動させようという中東諸国の動きと無関係なのだろうか?日本のマスコミ報道では、中東におけるネット障害が偶発的に起きている程度にしか読み取れない。農薬ギョウザ事件より、遥かに大きな問題だろうに。イランの石油取引市場開設目前(別記事「脆弱なドル覇権 イランの石油取引市場はドルを崩壊させかねない」参照)というタイミングが絶妙だ。

ダボス会議でイスラエル外相「イランの孤立化を」という記事があったことに、後から気がついた。イスラエル、米英大本営の報道管制指令か。マスコミが沈黙を決め込むわけだ。

http://www.afpbb.com/article/politics/2341492/2557751

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追記:(09/01/16 一年前の記事だが、同じことがいま再び起きているようだ。これは、予行演習だったのだ、と今にして思う。ケーブルを切断するためには、ルートを正確に知る必要がある。ルートを正確に知っているのは、持ち主か、敷設した会社の関係者しかいないだろう。)

2008年2月 3日 (日)

コルター、ヒラリーは「我が仲間の女性」と宣言

Kurt Nimmo
Truth News
2008年2月2日

 

一件落着。複数管区で投票するよう登録しておきながら、捕まらずに逃げきった「著者」で、いやな金切り声の女王、(訳注:超保守派タレント)アン・コルターの宣言さえあれば、「保守派」(ネオコン)と「リベラル」(ネオリベ)の間には、ほとんど差異がないという証拠は、もうこれ以上不要だ。

東洋人」嫌いの、マインド・コントロール人間(映画マンチュリアン・キャンディデートからきた表現)ジョン・マケインより、ヒラリーは、「もっと保守派」で、ビルダーバーグの女王、ロスチャイルド家お好みの人物、エリートである彼女は、反抗的なイスラム教徒達を殺し、彼らの国を部族と人種的境界に沿って、扱いやすく小分けし、IMFと世界銀行のスキームを課して、彼らの天然資源をかすめ取り、彼等を「共産党」中国風、奴隷労働収容所の収容者におとしめる、というネオコンとネオリベラルの計画と、もっと馬が合うのだ。

コルターは、ヒラリー女王なら「対テロ戦争をより強硬」に進める、つまり不幸にして「ならず者国家」に暮らしている人々を殺すだけでなく、憲法や権利章典のわずかな残滓さえも、壊滅してくれると「絶対的に」信じている。間もなくクリントン支持に回るコルターやネオコンにとって、明らかにマケインの下品な永久戦争宣言では不十分なのだ。しかしもちろん、マケインなど、ヒラリーを「選ぼう」という群衆の大暴走に対する粉飾に過ぎず、アメリカ人に、アメリカ合州国には「民主的な」手順が存在し、誰を次の大統領にするのかについて、自分たちにも発言権があると思い込ませるために仕組まれた高価なサーカスの余興だ。説明がつかないのは、なぜエリートたちが、この見え透いたまねごとを続けなければならないと感じているのかということだ。あるいは郷愁なのだろうか?

ヒラリー・クリントンの近い将来の大統領塗油式について、意見の違いがあるふりをするため、ショーン・ハニティ(訳注:保守派タレント)は、クリントンが百万人以上のイラク人殺害に賛成投票した臆面もない主戦論者で、イランの祖母や幼児に対し同じことをしたいという願望を再三にわたって語ってきたのを棚において、ヒラリーは「医療保険を国営化し」て「イラクから軍を撤退する」のだと語りかける。コルターはこれには同意せず、実際、真実を述べている。共和党と民主党の立場は「こーんなに違っている」と断言しながら、親指と人指し指でとても狭い隙間を作って見せ、核心を衝いた主張をしている。

ハニティの役割はコルターによるいんちき薬売りダンスの引き立て役というのが見え見えだ。彼の反論とされているものは、クリントン募金キャンペーンをそう遠くない過去に主催したボスのルパート・マードック同様、まったく芝居じみている。この二人の「異教徒同居生活」について、フォーブズ誌は、これは「アメリカの党方針」の再定義だと見解を述べているが、どう見てもビスマルク風武力政策だ。

ああお願いだ。現在のあらゆる出来事が、八百長で、どちらかといえば粗雑にではあるが振り付けされたものであることは、今や聡い小学生にとってさえ明白なはずだ。コルターはどう見ても、アメリカの支配者が望む候補者なら誰でも持ち上げるのが役目の高給取りのサクラだ。ヒラリー クリントンとその副大統領バラク・オバマは、「ポリティカリー・コレクトな」やり方で権力の座を支配するだろう。洗脳されたリベラルはジェンダーや人種問題で金縛りになっていて、仲間外れにされるのが怖いので、あえて文句を言おうとはするまい。一方、いわゆる保守派、その実「ジョージ・ブッシュ」バンパー・ステッカーを貼り付けたネオコン達は、「意地悪の女王」コルターのような連中によって、囲いの中に追い込まれるだろう。

もちろん、支持者達の底深くでは、クリントン憎悪が激しくくすぶるため、ハニティやリンボーは不満な反対派の役回りを演じるわけだ。ちゃちな芝居がかった意見の相違に対して、彼等はたっぷりお手当てを貰うのだが、それとて、控えめに言っても、無意味ではなく、先に触れたジョージ・ブッシュ・バンパー・ステッカー・ネオコン信奉者の傷ついた感情を癒やすのに必要だ。

ジョン・マケインは、なによりも、かなりの数の「保守派」をヒラリー陣営に追い込むためという理由で、共和党候補者として選出されよう。マインド・コントロール人間でキーティング・ファイブ賄賂仲間の一人であるマケインは、これを実現するのに十分醜悪で、不快だが、ネオコンの旗振り支持者達は、それを受け入れ、今後8年間理解できずにいるほど薄のろなのだ。

2008年2月 2日 (土)

ベルリン、駐アフガニスタン・ドイツ軍増派のアメリカ要求を拒否

Global Research、2008年2月1日

Bloomberg

アンドレアス・クレメル、パトリック・ドナヒュー

2月1日(Bloomberg)

ドイツ政府は、南部アフガニスタンで、タリバン反乱軍と戦う部隊を増派するというアメリカの要求を拒否した。大臣はこの要求に「驚いた」と語った。

「書簡には驚きました」アンゲラ・メルケル首相の首席報道官ウルリッヒ・ヴィルヘルムは、今日のベルリンでの定例記者会見で語った。「現在の指令が、ドイツ参戦の根拠になっていることを政府は明言しています」政府は、国会下院、ブンデスタークに承認された指令を改訂する「予定はありません」。

ドイツは北大西洋条約機構加盟国に対し、ドイツの指令は軍事関与を、北部アフガニスタンに限定していることを説明したとヴィルヘルムは語り、ドイツのアフガニスタン参戦の条件は「交渉の余地はない」と補足した。

ヴィルヘルムのコメント後、今日スードドイチェ・ツァイトゥンク紙が、アメリカの国防長官ロバート・ゲーツが、ドイツの国防大臣、フランツ・ヨセフ・ユングに、先週書簡を送り、南部アフガニスタンへの戦闘部隊とヘリコプター支援増派を求めたと報道した。

「アフガニスタンにおける我々の指令を継続し、遂行するべきだという見解に私は従う」ユングは今日テレビ放映された発言で語った。「わが国の活動の中心は北部であり続けるべきだき考える。」

援助を求めて

アメリカ、イギリス、オランダとカナダ等、より激しい南部に軍隊を駐留させているNATO加盟諸国は、他の同盟諸国に対して、戦闘部隊増派の要求を強めた。南部に軍隊を派遣している8カ国は、他の国々から一層の貢献を得ることについて論じるため、先月エジンバラで会合した。

「相応の協力をしていない国の名を挙げるつもりはない。皆それは誰か知っており、彼等自身がどこの国かを知っているはずなので、彼等自身の自覚に任せたい。」オーストラリア国防大臣ジョエル・フィツギボンは会合の後、記者団にそう語り、オーストラリア軍は2010年以前には撤退しない予定だと付け加えた。

ドイツのアフガニスタン駐留は、アメリカが率いる対内乱作戦を支援するため、NATO国際安全支援軍の指揮の下、6機のトーネイド偵察ジェット機と特別部隊を配置する北部への軍隊駐留に対する国会指令に依拠している。

新たな指令

ドイツ駐留のいかなる変更も、大半のドイツ人が兵のアフガニスタン増派を拒否している現時点で、下院の議員による、新規あるいは改訂版の指令が必要だ。

フランク-ヴァルター・シュタインマイヤー外務大臣は、軍隊増派というアメリカの要求は、戦闘に参戦している全ての国に対し、何らかの形でなされており、ドイツだけに対するものではないと語った。

シュタインマイヤーは、先週、アメリカのコンドリーサ・ライス国務長官に対し、北部アフガニスタンの部隊を強化するというドイツの軍事行動について報告したと語った。

「ドイツの民間および軍事関与を、再度、強化拡大した」ベルリンでのスエーデンの外務大臣カール・ビルトとの会談後、シュタインマイヤーは記者団に語った。「これがアメリカでは評価されると思うので、現在の議論の進展を私は全く懸念していない」

2月7-8日、ヴィリニュスで開催されるNATO国防大臣会議で、ユングがドイツの立場を説明するとヴィルヘルムは述べた。

「首相は、国会や同盟国とのあらゆる会談において、既存の指令が、我々の軍事行動の根拠であることを明らかにしています」とヴィルヘルムは語った。「我々は現地で重要な任務を遂行しているが、負担は大きいものです。」


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