ロシア軍参謀総長、アメリカは「邪悪」と発言
バルエフスキー、アメリカのミサイル防衛は、緊張が高まる中、モスクワを標的とするものだと語る
ポール・ジョセフ・ワトソン
Prison Planet
2007年11月13日火曜日
ロシア軍最高幹部がアメリカを「邪悪」と呼び、「陰湿な」アメリカのミサイル防御兵器システムは、イランに立ち向かうものなどでなく、二大超大国間の緊張が高まり続ける中、真っ向からモスクワを狙うものであると警告した。
ロシア連邦軍参謀総長ユーリー・バルエフスキー大将は、英語版国営TV放送の「ロシア・トゥディ」で、イランに対抗するためという建前で、レーダー一基をチェコ共和国に、迎撃ミサイル装置10基をポーランドに置くというワシントンの計画は、兵器をロシア国境付近に配備する口実に過ぎないと語った。
「もしもアメリカが、2011年までにレーダーを、そして2012-2013年までに弾道弾迎撃ミサイルを配備すれば、そうした配備は間違いなくロシアに向けられたものであり、そのことは容易に証明できる。」とバルエフスキーは語った。
「近い将来において、アメリカ合州国に対するイランの脅威など存在しない。イランは、少なくとも2020年までは、アメリカ合州国にまで到達できる大陸間弾道ミサイルを作ることは不可能だ」と彼は付け加えた。
同じインタビューで、バルエフスキーは、アメリカを「邪悪」と呼び、ロシアの軍事的利益を守ることを誓ったものの、ロシアには、アメリカ帝国主義から他の世界を守る責務はないとした。
「今日、ロシア軍を恐れる必要は全くない。とはいえ、ロシア軍が邪悪なアメリカから世界を守るべきだとは考えていない」と彼は語った。
ロシア大統領ウラジミール・プーチンが、中欧に兵器を配備するペンタゴンの計画を、キューバ・ミサイル危機をもたらし、世界を核戦争の瀬戸際にまで引き込んだ1962年のキューバへのソ連核ミサイル配備にたとえてから、わずか一カ月後の、バルエフスキーのこの煽情的なコメントは、ワシントン・モスクワ間で益々高まりつつある敵対関係を、更に悪化させそうだ。
http://www.prisonplanet.com/articles/november2007/131107_military_chief.htm
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