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2007年11月29日 (木)

多くのアメリカ人は依然として陰謀論を信じている

2007年11月23日金曜日

スクリップス・ハワード:ニューズ・サービス

スクリップス・ハワード・ニューズ・サービス/オハイオ大学の世論調査によると、ほぼ三分の二のアメリカ人は、政府の高官の一部は2001年9/11日の、ニューヨークとワシントンのテロ攻撃に対する具体的な警告を知っていたが、そうした警告を無視することを選んだ可能性がありうると考えている。

スクリップスおよびオハイオ大学が行った、811人の成人アメリカ合州国住民の全国的な調査で、三分の一以上が、9/11攻撃、石油価格をつり上げる国際的な陰謀、1963年のジョン・F・ケネディ大統領暗殺の陰謀、政府は宇宙からの知的生物の存在を知っているのだという様々な陰謀論のバイキングを信じていることがわかった。

パーセンテージの高さは、アメリカ国民の連邦政府不信が増大していることの現れだという向きもある。

「攻撃から一年や、二年後では、こうした数値にはならなかったでしょう」フロリダ大学法学教授マーク・フェンスターは言う。「政権に不満な人々が益々増えているのです」

陰謀論: アメリカ文化における秘密主義と権力」の著者でもあるフェンスターは、この高い率の原因の一部は、同時多発テロ事件に関する独立調査委員会(9/11委員会とも呼ばれる)が、政府の高官が攻撃を防止損ねたが、攻撃の日時についての具体的知識はなかったと結論を出したことが原因だとしている。

2006年7月に行われた、前回のスクリップス・ハワード/オハイオ大学調査では、三分の一以上のアメリカ人が、アメリカ合州国が中東で戦争ができるようにするために、連邦政府の高官が、9/11攻撃を幇助したか、彼ら止める行為を何もしなかったのだと考えていることが明らかになった。

「(最近の調査) 結果は、当時すでに警告があったのに、関心を他のことに向けることを選んだブッシュ政権は不適格だ、と人々が考えているという可能性もあります」フェンスターは言う。

原油の価格が1バレル、100ドルに近づいた時、81パーセントのアメリカ人が、ガソリンの価格を高くしておくための石油会社の陰謀という可能性が、「ある程度ありえる」あるいは 「非常にありえる」と答えている。

「これは石油会社は多くの人々から信頼されていないことを現しています」とラルフ・ネーダーが創立した消費者の広告監視団体パブリック・シチズンのエネルギー・プログラム部長タイソン・スローカムは言う。

記録破りの四半期利益が、また論争を巻き起こす。

「人々は莫大な利益を見て、二つを一緒にするのです」と彼は言う。我々が支払っている高価格のおかげで、やつらの利益が膨れ上がるのだ。」

石油とテロにまつわる話は、政府がUFOの真実を隠していると信じている人々の一部を動揺させた。回答者たちの37パーセントは、空飛ぶ円盤は本当で、政府がそれに関する事実を隠している可能性が「非常にありえる」あるいは「ある程度ありえる」と思うと答えている。1995年のスクリップス調査では、50パーセントのアメリカ人が、同じ質問に対して同じように答えていた。

「UFO実在を信じるという形で表現されていた政府に対する懸念や不信が、他に移行したのです」政治学教授のジョディ・ディーンは言う。「今や人々は、自分たちの身により近いことを懸念しているのです。」

「どちらの場合も、政府不信の事例です」と彼女は言う。

ニューヨークにあるホバート・アンド・ウィリアム・スミス・カレッジの教授で「アメリカの異星人:宇宙からサイバースペースまでの陰謀文化」の著者でもあるディーンは、1947年のニュー・メキシコ、ロズウェルの事件50周年記念で、陰謀という考え方にさらに注目が集まったのだと言う。

ディーンは、この理論の人気は、今後数十年の間に更にさらに衰退するだろう予想していると語った。

しかし、一世紀もたった古い理論がはびこり続けているのだ。42パーセントのアメリカ国民は依然として、連邦政府の一部の人々が、ケネディ暗殺について事前に知っていた可能性があると考えている。

「これほど高いのに驚いています」1,632ページの著書「歴史の矯正: ジョン・F・ケネディ大統領暗殺」を5月に刊行したヴィンセント・バグリオシは言う。

バグリオシの本は反対の結論になっている。リー・ハーヴェイ・オズワルドがケネディを射撃したし、彼は自分一人でやったのだという。

バグリオシは、大多数のアメリカ人は、暗殺あるいは、調査をしたウォーレン委員会をめぐるある種の陰謀を信じているが、彼が著書でさばいた大半の疑問は、CIAの疑惑、あるいはマフィアの関与をめぐるものと考えているという。

「彼等は陰謀があると信じていて、(調査が) 彼らが信じていることを表現するのを可能にしたのだと思います。」と彼は言う。

調査は、電話により、9月24日から10月10日にわたり、無作為に抽出された811人の成人のアメリカ合州国居住者に対して行われた。調査は、オハイオ大学スクリップス調査研究センターによって、スクリップス・ハワード財団からの助成のもとで行われた。誤差の範囲はおよそ4パーセントである。

以上は、下記原文の翻訳。

ケヴィン・クローとGUIDO H. ステンペル III

(ケヴィン・クローはスクリップス・ハワード・ニューズ・サービスの記者。グイド・H・ステンペルIIIはオハイオ大学スクリップス調査研究センター理事長。scrippsnews.comで他の記事が読めます。)

記事原文のurl:http://www.scrippsnews.com/node/28533

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