新しいゴア?昔のゴアと変わっちゃいない
2007年6月1日金曜日、午後5:53
民主党はいつになっても学習することがないようだ。「多くのまじめな進歩派は、ゴアに2008年の民主党大統領候補になって欲しいと望んでいる。最近のAlterNet読者調査(そこでノーム・チョムスキーが「最も貴重な進歩派」MVPに選ばれた[原文のまま])で、ゴアが一団のはるか先頭におり、ラス・フェインゴールドが二位で、大手マスコミのいう「本命候補」ヒラリー・クリントンはずっと遅れている、ことがわかった」。ジェフ・コーヘンは、昨年七月こう書いていた。「多数の進歩派の人々同様、私も新しいゴアを評価するようになった。2002年に主要な民主党政治家が沈黙した後、再生したゴアは(そして業をにやした主な評論家たちが)イラク、海外政策、経済や、アメリカの貴重な憲法上の自由に対する攻撃等に対し、一連の演説でブッシュの政策に反対して声をあげている。
もちろん「新しいゴア」というのは「古いゴア」の焼き直しで、いわゆる二大政党制度、衆愚政治を装った、事実上一党制の、ネオリベラル、世界支配主義者による金権政治のもとでは、何も、あるいは、ごくわずかしか変わりはしない。「進歩的」な民主党員は視野が極端に狭く、目の前にあるこの真実が、全く見えない。コーヘン氏は、我々に「ゴアは、党の体制派というかつての仲間と袂を分かって、MoveOn等の草の根グループと密接に協力し、予備選挙で、新参のハワード・ディーンを支持している。」と思わせようとたくらんでいる。ここで触れられていないのは、MoveOnに対する最大の寄付をしているのが、ほかならぬソロス財団経営陣であるという事実だ。ソロスは、もちろん外交問題評議会の元議長で、現在カーライル・グループに資金を投資している。「進歩派の」民主党員が、こうしたごまかしを、進んで信奉する様には、実にびっくりさせられる。
ディリー・ニューズ・アンド・アナリシスによると、今や「新しいアル・ゴア」は、「「時間」と「同意」が得られないので、大統領弾劾をしようという要求には賛成できない」と語っているという。「アメリカを意図的にイラク戦争遂行への道へと引き込んで道を誤らせたことに対して、ブッシュは、弾劾されるべきだと、多数の民主党員は感じている。」 どうでもよいことだ、彼の犯罪の大きさを考えれば、単にブッシュを弾劾することなど、手をぴしゃりと叩く程度のものでしかあるまい。もしも民主党に多少気骨があれば、ブッシュが戦犯として逮捕されるよう要求をし、司令官どもが、グアンタナモの囚人達のように、オレンジ色のジャンプスーツを着せられて、行進するまでは、じっと座っていたり、黙っていたりは、しないはずだ。もちろん、そんなことには決してならず、「新しいアル・ゴア」は「古いアル・ゴア」同様、決して他の戦犯、元上司のビル・クリントンの逮捕やら訴訟を要求しないように、ブッシュを逮捕せよとは決して要求せず、残りの人生の間に、超強固防護措置監獄(スーパーマックス)監房内部を見ることもあるまい。
アル・ゴアは、イラクという紛糾事態について、ブッシュやネオコンとは非常に意見が異なると言われている。「新しいアル・ゴア」は、北米自由貿易協定の件で、クリントンの忠実な従僕として勤勉に仕えた「古いアル・ゴア」とは対照的に、我々全員を、ネオリベラルの「世界新秩序」という調べにあわせて踊らせる、今やめかしこんで「気候変動」と再命名された「地球温暖化」なるはるかに洗練された詐欺を先導している。ゴアのプロジェクト、その実国連のプロジェクトは、小学校の生徒たちや、愚かな大人たちを、オサマやら仲間の陰鬱な洞窟居住者たちよりも、はるかに効果的に怯えさせることができる。自動車、エアコン、赤身の肉、製品を短命化させる「計画的陳腐化」という習慣に耽っている品行の悪い大衆側の大幅な譲歩なしには、激怒した母なる自然をなだめることはできないと言う理由で。その実、無分別で子供じみた庶民は、前世紀の間、終始手際よく、炭素を膨大に使う大量消費に順応させられたのだったが。数分毎に生まれ続けている乳飲み子をだしにして、あわよくば、また利益を得ようと、大量消費で豊かになった同じ多国籍企業の多くが、「気候変動」という流行に便乗している。
確かにアル・ゴアは、一世代以上前のニクソン弾劾が、多くの大衆に、政府への幻滅を植えつけたようには、あらたなペテンを厄介な弾劾手順で邪魔したいとは望んでいない。わが国の支配者たちは、民衆は、敵対的でなくて、せいぜいの所、態度を決めかねている状態にあること、「ディベート」のアリーナ、つまりブリトニー・スペアズ、パリ、ジェシカやらジェニファーらの、うんざりする連中がでずっぱりの、果てしのない馬鹿らしさやどうでもよいことだらけの電子版格闘競技場に呼び出されないのはもちろんのこと、我々の支配者が、重大な犯罪に対して起訴されないことを望んでいるのだから。
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